Bourgogne Chardonnay 2014
ピュリニー・モンラッシェ最上の造り手の一人エティエンヌ・ソゼのピュリニー村の3つの区画から造られた、1級畑を思わせる贅沢なブルゴーニュ・ブランです。葡萄はビオディナミ。自社葡萄と若干の買い葡萄を使用。10ヶ月の樽熟成の後、澱と共に6ヶ月のステンレスタンクでの熟成。
色合い
少し草色がかった輝きのある黄色。灰色のニュアンスも。
香り
熟した柑橘系果実や甘い蜂蜜のアロマに魅了されます。熟した柑橘のアロマ、柔らかな酸とミネラルに続く、木樽熟成による上品なバニラやバターのニュアンスがワンランク上のクラスに匹敵する味わい。
味わい
なめらかな酸味、清廉なミネラルと、余韻へ繋がる木樽由来のバニラやバターのニュアンスが融合します。熟した果実の風味が口中いっぱいに満ち、パワーがありながら優雅さも感じられ、また骨格もしっかりしているので、 十分寝かすことも可能です。
- ソゼのAOCブルゴーニュ・シャルドネ
使用されるシャルドネの平均樹齢は25年。収穫された葡萄は1/3はステンレスタンク、2/3は木樽を使用して仕込み、9カ月間のマロラクティック発酵まで行われます。その後、ブレンドし最後の2カ月間ステンレスタンクで熟成されます。多くのソゼのワインは、若いうちは樽の香りが前面に出ることが多く、長期熟成向けで、十分に熟成させないとワイン本来の味わいが堪能できないことが多いのですが、こちらはステンレスタンクと樽を使い分け、しかも新樽率は10%と、非常にデリケートな樽使いがされているのが特徴です。
- Etienne Sauzet エティエンヌ・ソゼ
「ピュリニー・モンラッシェの造り手といえばエティエンヌ・ソゼかルフレーヴ」と言われるように、ソゼはピュリニー・モンラッシェで1、2を争う実力派の造り手です。モンラッシェをはじめ、シュヴァリエ・モンラッシェ、バタール・モンラッシェ、ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェの4つのグラン・クリュ、さらにはピュリニー・モンラッシェの9つのプルミエ・クリュ、そして村名ワイン、A.C.ブルゴ−ニュを含む全16銘柄を手掛けています。
ソゼ家はヨーロッパの葡萄品種に壊滅的被害を与えたフィロキセラ禍がフランス全土を襲う前、約150年前から葡萄栽培と菜園業を営んでいた歴史ある旧家。80年ほど前の1935年頃から、当時としては画期的な「ドメーヌ元詰め」を始め、フランス各地の著名レストランを顧客に直売してきたという先駆者でもあります。
ドメーヌに名を冠する創始者、エティエンヌ・ソゼ氏は1903年生まれ。1925年の結婚を機に、夫人の実家からもたらされた僅か数ヘクタールの相続畑を元にドメーヌを設立しました。年々畑を拡大し、戦後には12haあまりを所有するまでに成長。現在2代目当主を務めるジェラール・ブード氏はディジョン大学で醸造を学びワイン造りの道に入りました。その後、ヴォルネイの名門プス・ドールで経験を積み、1974年ボーヌの醸造学校で知り合ったエティエンヌ・ソゼ氏の孫娘ジャニーヌさんと結婚。翌年ソゼ氏が亡くなり、ジェラール・ブード氏がエティエンヌ・ソゼのドメーヌを引継ぎ、現在もワイン造りを行っています。
名声とともに、年々畑を拡大してきたエティエンヌ・ソゼですが、1991年にはエティエンヌの相続をめぐるごたごたから、所有する畑は3分の1に減少。4つのグラン・クリュは手元に残ったものの、減少した生産量をまかなうためには、他の農家から葡萄を買い付け、ネゴシアン方式によりワインを造る必要がありました。そのため、「ドメーヌ」としての看板を降ろさざるを得なくなってしまったのです。
葡萄を買い付ける契約農家はブード氏の栽培理念に賛同する農家のみを選び、そのほとんどを果実の状態で購入し、自らのドメーヌ内で醸造から出荷まで全て目の届く範囲で行っています。