Archive for the ‘Bourgogne’ Category

Bourgogne Chardonnay 2014/Domaine Famille Picard

日曜日, 1月 14th, 2018

Bourgogne Chardonnay 2014

  • 生産地 ブルゴーニュ地方
  • 格付  AOC Bourgogne
  • 生産者 Domaine Famille Picard
  • 品種 シャルドネ100%
  • コメント

フレッシュ感と綺麗な酸味で飲み飽きない美味しさが楽しめます。柑橘系やリンゴのような豊かな果実味と、控えめな樽香が見事にバランス。 適度なコクが楽しめ、爽やかな酸味がすがすがしい上品なシャルドネの滑らかな喉越しのワインです。

コート・ド・ボーヌ(20%)とシャロネーズ(50%)とシャブリ地区(30%)のシャルドネ種を収穫後ステンレスタンクで発酵させ、小樽(228リットル)で8ヶ月熟成。

良く冷やしてアペリティフに、シーフード、甲殻類、白身魚のムニエル、お寿司などに合わせて。

  • Domaine Michel Picard

ミッシェル・ピカールはフランス・ブルゴーニュのドメーヌ所有者として、またネゴシアン(葡萄やワインを買って造る酒商)として第一級の評価を受けるメーカーです。

コート・ド・ボーヌのシャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェに本拠を置き、ブルゴーニュ各地に合計135haの自社葡萄園を所有する生産者であり、ドメーヌしての規模はブルゴーニュのベスト3に数えられます。 取り扱い内容はブルゴーニュ全体に及び、ミッシェル・ピカールの商標でフランス国内は元より世界の市場に送り出しています。また、オスピス・ド・ボーヌの最大手落札者としても有名です。

  • シャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェ

シャサーニュ・モンラッシェ村の入口にあるこのシャトーは、14世紀からの歴史あるものですが、現在は大手ネゴシアンとして知られるミシェル・ピカールの本拠地となっています。ミシェル・ピカールは、コート・ド・ボーヌとコート・シャロネーズに135ヘクタールの畑を持ち、6つのワイナリーを営んでいます。シャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェはそのひとつで、クオリティ志向のワイン造りを進めるミシェル・ピカールのフラッグシップ・ワイナリーの位置付けとなっています。どんなことでも新しい試みには、それなりの資金が必要になるものですが、ワインの世界でも、常に資金力のあるところが参入して、新陳代謝が行われてきました。そういう意味では、こうしたネゴシアン大手が、トップエンドのワイン造りを行うために投資するのは歓迎すべきことに違いないでしょう。いずれ、シャサーニュ・モンラッシェの代表的な生産者となると思われます。

  • シャサーニュ・モンラッシェ

Côte de Beaune 地区の南にある Chassagne-Montrachet は、辛口白ワインのなかで揺るぎない立場を Puligny-Montrachet と分かち合っています。中でもモンラッシェ畑は神格化されています。素晴らしい畑が、広く美しい斜面にブルゴーニュを代表する2大品種の Pinot Noir と Chardonnay が terroirs の複雑性を考慮され並んでいて、その真価を発揮しています。大理石の大きな石切り場があり、パリのトロカデロ、最近ではルーヴルのピラミッドに、ここのピンクとベージュの大理石が使われました。AOC の認定は1937年。標高 220~325mの斜面に広がります。テロワールterroirs は頂上から、ローラシアンの絶壁、ジュラ紀カロビアンの急斜面、アルゴヴィアン泥灰土、ジュラ紀バトニアンの石灰質などと複雑な様相を呈しています。 Climatsによって、ジュラ紀地層の石灰質、砂利質、泥灰質、より砂質と多様です。

 

POMMARD 2004/ Le Domaine PARENT

火曜日, 1月 9th, 2018

POMMARD 2004

  • 原産地 Côtes de Beaune地区Pommard村
  • 格付け AOC Pommard
  • 生産者 Le Domaine PARENT
  • 品種 ピノ・ノワール100%
  • コメント

【樹齢】35~45年

【土壌】粘土・石灰岩

【醸造】100%除梗、5日間の低温浸漬。1日2回のピジャージュを行い18~20日間発酵。

【熟成】オーク樽16~18ヶ月(新樽30~40%)

色合い 赤紫がかったルビー。粘性はまぁ高め。

香り   香りにはバラやアカシア、お香のような上品な芳香とともにシロップ漬けのラズベリー、ストロベリーやチェリーなどの赤い果実を印象づける。続いて八角やシナモンなどのスパイス、紅茶の香り、品の良いバニラのノートが複雑に混じり合う。

味わい アタックはソフトでなめらか。エキス分に富む豊かな果実味が染み渡るように広がり、丸みを帯びたタンニン、溶け込んだ酸味が絶妙のハーモニーを奏でる。アペラシオン特有の力強くしっかりとした構造が明確に表れており、何よりも果実味と酸味、渋みとが完璧なまでの調和を見せる。しっとりとしたシルキーなテクスチャー、フィネスが感じられる優雅なアフター。

  • ドメーヌ パランDomaine Parent

偉大なブルゴーニュワインの造り手と知られるパラン家は17世紀半ばにヴォルネイに葡萄栽培の第一歩を築き、1803年、その居を移したポマールで現在のドメーヌ・パランの基礎となるワイナリーを設立しました。伝統的技法と最新の技術の融合、そして忘れてはならないのは完璧なワインを求める厳格なワインに対する精神です。エティエンヌ・パラン氏とアメリカ合衆国第3代大統領、トーマス・ジェファーソンとの親交をきっかけとしてドメーヌ ・パランがホワイトハウスへのワインの納入業者となったのは有名な話です。フランスのみならず世界中を魅了し続ける彼らの造るワインは、力強いスタイルで色合いも深く、しっかりとしたボディとアルコール度数が高いことをその特徴としていす。ポマールを中心として約25haの畑を所有し、17世紀半ばから今日に至るまで脈々と引き継がれてきた完璧なワインを求める精神は今も12代目当主、アンヌ・パラン(写真)と妹のカトリーヌに引き継がれ、パラン家の歴史と伝統を重んじながらも、より柔らかさとエレガンスを持った女性の感性がいきたスタイルに進化しています。葡萄は鉄の酸化でところどころ赤く染まった粘土石灰質の土壌に植えられています。これはピノ・ノワールとシャルドネの栽培にまたとない条件を提供しています。早くより、土壌と環境に対する配慮から、有機栽培ならびにビオディナミ農法を採用し、人間の健康とテロワールを尊重した葡萄栽培に取り組んでいます。収穫も手作業で行われています。

  • AOCポマールの気候・風土

ポマール(Pommard)は、中央にデューヌ川がつくりだした谷があり、谷を境として南北それぞれに丘陵が広がる地形です。この南北の丘陵は、土壌の面でも違いがあります。南側区画のレ・リュジアン、レ・シャンラン、レ・プチュール、レ・ジャロリエール、レ・フルミエなど、ヴォルネイ村に接する地域の土壌は、赤みを帯び、鉄とミネラル分が豊富。小石や粘土が多い泥炭土や褐色石灰岩質の土地で、男性的な香りの強いタニックなもの。ボーヌ村に近い北側区画のレ・ゼプノ、レ・ペゼロール、レ・ザルヴレ、レ・ザルジリエール、レ・クロ・ド・ラ・コマレーヌ、ラ・ルフェーヌ、クロ・ブランは、粘土、石灰、酸化鉄の混じる泥炭土や褐色石灰岩質の土壌となっており、しなやかさのある女性的なバランスの良い妙味が味わえます。

  • AOCポマールのワインの特徴

ポマールの赤ワインは、アメリカをはじめ世界中で人気。60年代のアメリカでは、ブルゴーニュワインの代名詞にもなったほどです。熟成期間4~12年が飲みごろと言われ、長期熟成に耐える豊富なタンニンを持ったワインならではの楽しみ方の多様さも魅力です。熟成初期のうちにはフローラルなピノらしい赤果実のアロマを楽しめます。ローズとシャクヤクがほのかに香るような、ふっくらとした口当たりが特徴です。

BOURGOGNE 2002

火曜日, 1月 9th, 2018

BOURGOGNE 2002

  • 原産地 Côtes de Nuits地区Nuits-St.-George村
  • 格付け AOC Bourgogne
  • 生産者 Sérafin Père & Fils
  • 品種 ピノ・ノワール100%
  • コメント

色合い 赤みの強い濃いルビー色、粘性は高い。

香り   黒系果実にスパイスのアロマ、イチゴやブルーベリーなど果実香に溢れ、そこに紅茶やキノコなどの複雑な香り、苺系の上品な香りも合わさる、典型的なピノ・ノワール種のイメージです。ボリューム感があり甘露で肉感的で厚みのある香り。

味わい AOCブルゴーニュとは思えない素晴らしい味わい。見た目そのままの濃さや洗練された果実味が口中に広がる。肉厚な印象。シナモン、黒砂糖、バニラ、八角の様なふくよかな甘みとジャムの様なダークチェリー、ブルーベリーの果実味。

飲み進むとさらにボリュームが現れ、タンニンは柔らかく、酸味と共に溢れ出る旨味とコクがしっかり感じられる。酸味、渋みは程よく調和している。

(山) セラファンのワインは、どれも雑味の無い澄んだ果実味と華やかさを備えています。その旨味は村名から一級まで驚く程滑らかで官能的、妖艶。どの要素もつけいる隙が無いくらい美味いといえます。

  • セラファン・ペール・エ・フィス Sérafin Père et Fils

1947年、ポーランド移民のスタニスラ・セラファン氏によって創設されたこのドメーヌは、前当主である息子のクリスチャン氏によって1960年代から徐々に発展を続けてきました。最初に所有した畑はジュヴレ シャンベルタンの村名で当初はネゴシアンにワインを売っていましたが、1970年から徐々にドメーヌワインとして販売するようになり、1987年には100%ドメーヌ元詰めワインになりました。1990年代にはジュヴレ シャンベルタン村以外にシャンボール ミュジニー村やモレ サン ドニ村の畑も手に入れ、現在では約5.3haの畑を所有しています。

葡萄栽培においては自然環境を尊重して、健康で良質な葡萄を作ることを大事にしています。葡萄の木が病気の被害に遭った時の薬剤の使用は出来るだけ最小限に留め、雑草を取り除く際は除草剤は使わずに耕作することで雑草を掘り起こし、さらに土の中に空気を入れることで微生物の活動を活性化させるようにしています。芽掻きや剪定をしっかり行うことで生産量を抑制し、非常に凝縮した葡萄を作っています。(リュット・レゾネ方式)

収穫は全て手摘みで腐敗した葡萄や干からびた葡萄などをしっかり選別し、除梗は約70%行います。ステンレスタンクに入れられた葡萄は醗酵前に低温で浸漬してピノ・ノワールの色とアロマを出し、自然酵母によってアルコール醗酵が始まります。醗酵温度は最高35℃で時間をかけてゆっくり行われます。櫂入れをしっかり行なって色、アロマ、タンニンを引き出します。

その後、ブルゴーニュクラスは50%、ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィラージュは70%、それ以外は100%の新樽率で14~20ヵ月間熟成してノンコラージュ、ノンフィルターで瓶詰されます。凝縮感が強く新樽比率も高いため、1erCru以上のクラスは熟成に向きます。90年代など、いま、まさにその真価が現れてきています。ヴィラージュ(村名)は比較的若飲みが可能です。

このようにして生み出されるワインは、ともかく長熟なヴァン・ド・ガルドで、若いうちでも新樽の風味はそれほど強くなく、たっぷりとした構成要素の色濃く滑らかなもの。そして良年は言わずもがなですが、オフ・ヴィンテージでの完成度の高さがドメーヌの大きな強みであり、2代目のクリスチャン氏は1977年、94年07年等、不調なヴィンテージを全く感じさせない仕上がりのワインで我々を愉しませてくれました。

2002年、息子ロイックを交通事故で亡くして以来、なぜかセラファンのワインは輝きを増し、以前に比べレベルアップし、見事に美味しく果実味がぐっと強調されているようですと言われます。最近、当主は姪のフレデリック・バショテに変わりましたが、クリスチャンも未だ指導を行いながら現場に立っています。

Morey-Saint-Denis Trés Vielles Vignes 2013 /Henri PION

火曜日, 1月 9th, 2018

Morey-Saint-Denis Trés Vielles Vignes 2013 1188/1800 /Henri PION

  • 生産地 Morey-Saint-Denis
  • 格付け AOC Morey-Saint-Denis
  • 生産者 Henri PION
  • 品種  ピノ・ノワール100%
  • コメント

ビオロジック栽培の樹齢80年以上の古樹のみを使用したキュヴェです。Trés Vielles Vignesは英語で言うとVery old grape treeの意味です。

色合い  2013にしては縁が既に若干煉瓦色をしたやや明るいルビー色。脚はねっとりと落ちていく。僅かな濁りは醸造過程での軽目のフィルターのためでしょうか。

香り  ジューシーでキレイなややフローラルな赤い実の果実香主体で、甘草、グローヴのスパイスのニュアンス。エレガントで複雑なアロマが広がります。

味わい  エレガントでミネラルも低くなく、まったく固くない良いバランスしなやかな赤黒いベリーの果実味に、絶妙な加減の樽。香りのイメージより味付きしっかりで、時間ととものニュアンスに旨味エキスが増してくる印象です。アフターには旨味とともにミネラルが残り非常に心地よく感じます。

  • Henri PION MOREY-SAINT-DENIS 2013

モレ・サン・ドニは、ジュヴレ・シャンベルタンとシャンボール・ミュジニーに挟まれた、小さいながらも絶好な区画に位置している村。モレ・サン・ドニは、11~12世紀にシトー派の修道僧たちによって葡萄畑として開墾されたとても古い村なのです。

こちらはビオロジック栽培の樹齢80年以上の古樹のみを使用したキュヴェです。チェリーにわずかなスパイスのニュアンスが加わった、エレガントで複雑なアロマが広がります。ブラックチェリーの丸みのある果実味が、味わいに感じられます。年間に6樽1800本しか造られない貴重な1本です。

  • Henri PION アンリ・ピオン

アンリ・ピオンの当主オリヴィエとクリスチャン兄弟は、60年以上前から、DRCやヴォギュエ等ブルゴーニュ有名生産者のフランス国内販売を手掛ける老舗ワイン商ピオン社を経営しています。

二人の父で、ピオン初代のモーリス・ピオンはフランス北東部のレストランを中心に高級ワインを販売していました。当時はワイン商という職業は珍しく、モーリスの試飲能力の高さが評判となり一流の造り手から信頼を集めていきました。しかし、第二次世界大戦によってフランス各地の葡萄畑は荒廃、造り手達は造ったワインを格安でネゴシアンにバルク売りせざるをえなくなります。 モーリス・ピオンは造り手達にワインの元詰めを推奨し、彼等のワインを再び各地の高級レストランへと販売する手助けに夢中になったのです。 現在では「D.R.C.」に加えて、「ヴォギュエ」や「ルーミエ」など300件以上の優良生産者のワインをフランス国内の高級レストランへ卸してドメーヌ、レストランの双方から信頼を得ています。

アンリ・ピオンは、長年自ら選んだ良質のワインをネゴシアン・ワインとして消費者に届けたい と考えていました。ブルゴーニュの造り手とのコネクションを活かし、「良質で安定した価格のワインを造ることで、よりブルゴーニュを楽しんでもらいたい」 という父親の想いを 2 人の息子が実現。2013 年を初ヴィ ンテージとしてネゴシアン・ワインの販売を開始しました。 彼等は父の想いに敬意を表しワイナリー名をアンリ・ ピオンとしたのです。 「造るのはコート・ドールのみ。各AOCの特徴を素直に表現したワインを安定した価格でというアンリ・ピオンの指示の元で各生産者の蔵で樽熟成までを行い、その後ピオンで瓶詰め、販売を行うようにしています。 ホテル・リッツでもオン・リスト。「大量生産の大規模ネゴシアンになるつもりはない。 コネクションを活かして厳選した原酒のみを使って本物のブルゴーニュを造る」 初ヴィンテージの 2013 年は 23 キュヴェ約 35,000 本のみのリリース。ブルゴーニュ・ルージュでも 6,000 本。少ないキュヴェに至っては1銘柄あたり2樽/600 本にも満たない数。 全てのボトルにそのキュヴェの生産本数とシリアル・ナンバーが記載しています

Bourgogne Chardonnay 2014/Etienne Sauzet

火曜日, 1月 9th, 2018

Bourgogne Chardonnay 2014

  • 生産地 コート・ド・ボーヌ地区ピュリニィ村
  • 格付け AOC Bourgogne
  • 生産者 Etienne Sauzet
  • 品種  シャルドネ100%
  • コメント

ピュリニー・モンラッシェ最上の造り手の一人エティエンヌ・ソゼのピュリニー村の3つの区画から造られた、1級畑を思わせる贅沢なブルゴーニュ・ブランです。葡萄はビオディナミ。自社葡萄と若干の買い葡萄を使用。10ヶ月の樽熟成の後、澱と共に6ヶ月のステンレスタンクでの熟成。

色合い 

少し草色がかった輝きのある黄色。灰色のニュアンスも。

香り

熟した柑橘系果実や甘い蜂蜜のアロマに魅了されます。熟した柑橘のアロマ、柔らかな酸とミネラルに続く、木樽熟成による上品なバニラやバターのニュアンスがワンランク上のクラスに匹敵する味わい。

味わい

なめらかな酸味、清廉なミネラルと、余韻へ繋がる木樽由来のバニラやバターのニュアンスが融合します。熟した果実の風味が口中いっぱいに満ち、パワーがありながら優雅さも感じられ、また骨格もしっかりしているので、 十分寝かすことも可能です。

  • ソゼのAOCブルゴーニュ・シャルドネ

使用されるシャルドネの平均樹齢は25年。収穫された葡萄は1/3はステンレスタンク、2/3は木樽を使用して仕込み、9カ月間のマロラクティック発酵まで行われます。その後、ブレンドし最後の2カ月間ステンレスタンクで熟成されます。多くのソゼのワインは、若いうちは樽の香りが前面に出ることが多く、長期熟成向けで、十分に熟成させないとワイン本来の味わいが堪能できないことが多いのですが、こちらはステンレスタンクと樽を使い分け、しかも新樽率は10%と、非常にデリケートな樽使いがされているのが特徴です。

  • Etienne Sauzet エティエンヌ・ソゼ

「ピュリニー・モンラッシェの造り手といえばエティエンヌ・ソゼかルフレーヴ」と言われるように、ソゼはピュリニー・モンラッシェで1、2を争う実力派の造り手です。モンラッシェをはじめ、シュヴァリエ・モンラッシェ、バタール・モンラッシェ、ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェの4つのグラン・クリュ、さらにはピュリニー・モンラッシェの9つのプルミエ・クリュ、そして村名ワイン、A.C.ブルゴ−ニュを含む全16銘柄を手掛けています。

ソゼ家はヨーロッパの葡萄品種に壊滅的被害を与えたフィロキセラ禍がフランス全土を襲う前、約150年前から葡萄栽培と菜園業を営んでいた歴史ある旧家。80年ほど前の1935年頃から、当時としては画期的な「ドメーヌ元詰め」を始め、フランス各地の著名レストランを顧客に直売してきたという先駆者でもあります。

ドメーヌに名を冠する創始者、エティエンヌ・ソゼ氏は1903年生まれ。1925年の結婚を機に、夫人の実家からもたらされた僅か数ヘクタールの相続畑を元にドメーヌを設立しました。年々畑を拡大し、戦後には12haあまりを所有するまでに成長。現在2代目当主を務めるジェラール・ブード氏はディジョン大学で醸造を学びワイン造りの道に入りました。その後、ヴォルネイの名門プス・ドールで経験を積み、1974年ボーヌの醸造学校で知り合ったエティエンヌ・ソゼ氏の孫娘ジャニーヌさんと結婚。翌年ソゼ氏が亡くなり、ジェラール・ブード氏がエティエンヌ・ソゼのドメーヌを引継ぎ、現在もワイン造りを行っています。

名声とともに、年々畑を拡大してきたエティエンヌ・ソゼですが、1991年にはエティエンヌの相続をめぐるごたごたから、所有する畑は3分の1に減少。4つのグラン・クリュは手元に残ったものの、減少した生産量をまかなうためには、他の農家から葡萄を買い付け、ネゴシアン方式によりワインを造る必要がありました。そのため、「ドメーヌ」としての看板を降ろさざるを得なくなってしまったのです。

葡萄を買い付ける契約農家はブード氏の栽培理念に賛同する農家のみを選び、そのほとんどを果実の状態で購入し、自らのドメーヌ内で醸造から出荷まで全て目の届く範囲で行っています。

Crémant de Bourgogne Blanc de Blancs Brut / Paul Chollet

火曜日, 1月 9th, 2018

Crémant de Bourgogne  Blanc de Blancs Brut NV

  • 生産地 Savigny-Les-Beaune村
  • 格付け AOC Crémant de Bourgogne
  • 生産者 Paul Chollet
  • 品種  シャルドネ 100%
  • コメント

白い花やフレッシュな果実味が爽やかで溌剌とした味わいが、きめ細かい泡の中に見事に溶け込み、さらにはその味わいは、瓶熟成16-18ヶ月という豪華シャルドネを樽熟成することで得られる深味と香ばしい風味が、見事に融合して、素晴らしい余韻を生み出しています。

色合い  きめ細かな泡立ち。柔らかな螺旋を描く繊細な泡が立ち上ります。

香り  レモン、グレープフルーツ等の柑橘系の果実香、瓶内発酵から生まれるブリオッシュの香ばしさが楽しめます。少しだけトースト香も感じられます。複雑さも。瓶内二次発酵で造られた、上品なスミレ、白い花、カマンベールも感じます。

味わい バランスの良い酸味がしっかりとしたお料理とも合います。

  • ポール・ショレPaul Chollet

ポール・ショレはブルゴーニュでは珍しいクレマン専門の造り手。1955年、サヴィニー・レ・ボーヌでポール・ショレ氏により創業、畑の栽培から醸造、ビン詰めまで自社製造しています。1970年にはクレマン・ド・ブルゴーニュのAOC認定に携わり、1975年のAOC認定と同時に、最初のクレマン・ド・ブルゴーニュを生産するなど、クレマン・ド・ブルゴーニュの歴史とともに歩んできたメゾン。いわばクレマン・ド・ブルゴーニュ誕生の立役者です。細やかな泡、豊かなボディ、そしてフィネス。テロワールを重視した複雑味と溌剌さを兼ね備えたクレマン造りを目指しています。時間をかけた丁寧な造りはシャンパーニュを彷彿させます。コート・ド・ボーヌ、コート・ド・ニュイ、オート・コート地区の葡萄を使用、酸度と糖度のバランスを重視しながら手摘みで収穫、マロラクティック発酵を行います。シャンパーニュのグラン・クリュの収穫の如く熟した葡萄のみを厳しく撰果。特筆すべきは瓶内熟成の長さ。クレマンの法的熟成期間は9カ月以上ですが、ポール・ショレは14~18カ月と長い。厳しい撰果と長い熟成により、豊潤な香りと果実味、さらに繊細できめ細かい泡を持つ秀逸なクレマンに仕上がります。

  • Crémant de Bourgogne

ワインの特徴 白ワインで、色は極めて淡い金色です。泡は細かく繊細な、真珠のネックレスを形成します。柑橘類、花、またはミネラルの香りが溌剌さとエレガンスのある味わいに加わり、酸もありますので、香りの強さと求められる軽快さとのバランスがとれるのです。ブラン・ド・ブランは白い花、柑橘類、青りんごの香りを放つ。ときとともにアプリコット、ピーチ、焼いたパンの香りに変化します。ブラン・ド・ノワールはチェリー、カシス、キイチゴの香り。口に含むと力強く、余韻が長く、熟成させると魅力あふれ、ドライフルーツ、蜂蜜、スパイス、ナツメグの香りが加わります。ロゼは Pinot Noir のみ、または Gamay とまぜて造りますが、ピンクゴールドの色合いで、繊細な赤い果実の香りが特徴的なデリケートなワインとなります。

ソムリエのおすすめ Crémants de Bourgogne はアペリティフに最高ですが、食中のワインとしてもパーフェクト。クレマンの白は前菜の、鶏のコンフィ 洋梨とドライフルーツ添え、なかでもブラン・ド・ブランは帆立貝や川魚、たこ酢とよく合います。ブラン・ド・ノワールはオックステールの煮込みやジャガイモと合わせたエスカルゴにピッタリです。家禽、ブレス産肥育鳥などとも。ロゼは花の香りが豊かで、デザートに向きます。アイスクリームとよく合い、食後に爽快感をもたらす。プティフールにもよく合うし、赤いフルーツのソルベと花の香りは完璧に合います。

LA TACHE Grand Cru 1989, / D R C

火曜日, 1月 9th, 2018

LA TACHE Grand Cru 1989, 04685  / Domeine de la Romanee-Conti

1989年のブルゴーニュということで10日ほど前にクロネコでH女史宅に送り付け、セラーに寝かせるのではなく、冷たいところで立てておくようにお願いしました。ブルゴーニュでもこれくらい古いと澱が出てきます。しかも、ブルゴーニュの赤は、澱が出始めると細かい澱となるので、デカンタージュをしても取りきれないことがあるからです。10日も立てておけば、これまで30年近く寝かせておいた瓶の中の澱も、瓶の底に沈むのです。

グラスにワインを注いだ瞬間、花のような香りが辺りに漂いました。注いでいる最中のワインの色合いは、まさに煉瓦色です。香りはまさに官能的、妖艶さが出ています。どのようにこの香りを表現したらよろしいのか、悩みに悩むところですが、下世話な表現が許されるならば、SEXYと言っても「すぐにお願いします」というSEXに直に結びついたセクシーさではないのです。自分のすぐ前に素晴らしいSEXに導いてくれるようなそんな目に見えない香りが漂っており、常に手招きをしてくれる、そんな官能的な香りなのです。
味わいはファーストアタックはもうこれ以上ないというくらいすべすべしていて心地よく、酸と糖分のバランスも、力強さも申し分ありません。しっかりしていますが、口に含んでいる間も、アフターも味わいというよりも、この妖艶な香りが常に口中にいる感じで、まるで体がふわふわ浮いているようでした。
1-2年パリのアパルトマンのカーヴで、以降日本の手作りのセラーで20数年保管してきましたが、壊れておらずほっとしたのと同時に、思っていたよりも何倍も、数段も美味しかったので、とても嬉しくなりました。

La Tâche
ロマネコンティの南に位置する「6.06ha」のピノ・ノワール種のブドウ畑で、DRCが単独で畑を所有しています。斜面の上下に広い畑のため、上部では重厚な、下部では繊細なブドウが採取されて、双方が交わりあうため、複雑で濃厚な味わいを生み出しています。
年間「約1,800ケース」が製造されており、1929年には「8万8125ドル」という値がついた記録も残されています。また、ラ・ターシュのワインは“悪いビンテージでも比較的安定して美味しい”と言われています。
色濃く、かなり凝縮された印象の味わいは、時に“ロマネコンティの腕白な弟”と呼ばれるほどで、独特の力強さと複雑さと強烈なアロマを感じさせてくれます。
力強いストラクチャーと類稀な長熟タイプであることのほかに、この偉大なワインはトリュフ、森の下草、なめし革、毛皮などの力強い第三のアロマを広げます。当然のことながら味の強い肉、ジビエ(蒸し煮、ソースまたはシンプルに網焼き)がよきパートナーとなり、また仔牛のローストやうずらのたたき湯葉巻きも、すばらしい Pinot Noir のしっかりしたエレガントなタンニンにくるまれることでしょう。(ブルゴーニュ・ワイン委員会)

ここで、簡単にDRCについて、まとめておきましょう。

【Vosne-Romanée 村】
Échezeaux (Flagey-Échezeaux) と Nuits-Saint-Georges に挟まれた Vosne-Romanée はCôte de Nuits 地区の真ん中を占めています。畑は標高 250~310mにあり、東と南東向きです。ブルゴーニュの首飾りの「真ん中の真珠」にあたる、Vosne-Romanée はエースを4つ集めるだけでは満足せず、世界的な名声のグラン・クリュを6つも抱えています。ヴェルジのサン・ヴィヴァンの修道士(クリュニー派)とシトー派の修道士が、1000年も前に、この類稀な terroirs を発展させました。18世紀、コンティ公は自らの名を畑の一つに与え(1760年)、以来その名前は畑とずっとともにあるのです。 Romanée-Conti は世界最良の畑の一つです(常にモノポール)。その隣の Romanée-Saint-Vivant は、高台にあり、現在修復中のサン・ヴィヴァン修道院の名がついています。ヴォーヌ・ロマネにある醸造所からここまで専用の小道があり、この周辺にあるDRC社所有のLa Romanée, La Tâche, La Grande Rue はいずれもモノポールとなっています。 Richebourg は金持ちの街という意味で、Vosne-Romanée の人気が昨日今日始まったのではないことが、この名前だけでもわかります。
Romanée-Conti は粘土質が多い褐色の石灰岩の表土(60cm)の上にあります。隣の Romanée Saint-Vivant も同じ土壌だがが、より深い(90cm)。斜面の上部は傾斜がきつく(12%)粘土質は少なくなる。 La Tâche と La Grande Rue は上部では褐色の石灰岩の浅い表土で、下部ではより深くなる(レンジヌ)。Richebourgの斜面も同様である。土台はPremeauxの硬い石灰岩。地質は1億7500年前のジュラ紀です。
これらの赤のグラン・クリュは長熟タイプで、通常少なくとも10年は寝かせることができます。20年から30年に及ぶこともあるほどです。それぞれがヴィンテージや熟成による変化にもとづいたはっきりした個性をもち、これらの華やかな赤ワインはブルゴーニュの Pinot Noir の繊細さ、複雑さを余すところなく表現しています。濃いルビー色は年とともに、真紅に変化し、口に含むと力強くはっきりとしたボディ、デリケートで官能的、ストレートで複雑さを感じることができます。

【DRC社の6つのグラン・クリュ畑】

★Romanée-Conti

醸造元を象徴する畑で、ドメーヌのもつ赤ワインの長所を凝縮した見事な味わいを生みだし続けています。壮麗、豪奢、神秘、奇跡、気品…と賛辞は限りありません。そのワインは信じられないほど長い間、口中に香りをとどめます。1.8haの全てを所有。 平均樹齢52年

★La Tâche

ロマネ・コンティ畑の南に位置し、斜面の上下に広がるため、上部の重厚さと、下部の繊細さがひとつになって奏でる独特の複雑な深みをもちます。色濃く、凝縮された印象のワインでしばしば「ロマネ・コンティの腕白な弟」と表現されます。6.1haの全てを所有。  平均樹齢年 45年

★Richebourg

ロマネ・コンティ畑のすぐ北に隣接。果実味に富んだ極めて魅惑的なワインで、熟成されるにつれて信じがたいような華やぎと官能的なまでの艶やかさを身につけていきます。その香りは「百の花の香りを集めてきたような」と形容されます。8ha中3.5ha所有。  平均樹齢年 39年

★Romanée-Saint-Vivant

ロマネ・コンティとリシュブールの東に広がり、斜面の下部に位置。繊細さの極みともいうべき風味の中に、大地からくるミネラルやハーブを思わせるようなニュアンスがまじり、特有の気品ある世界を織り成しています。9.4ha中5.3ha所有。  平均樹齢33年

以下はFlagey-Échezeaux村

★Échezeaux

グラン エシェゾーの西と南に広がる畑で、味わいはしばしば「グラン エシェゾーの弟」と表現されます。ドメーヌ ド ラ ロマネ・コンティのワインの中では最も早熟で、早くから楽しめます。軽やかで優美な、親しみやすいワインです。37.7ha中4.7ha所有。  平均樹齢31年

★Grand Échezeaux

ロマネ・コンティの北方約1km、有名なクロ・ド・ヴージョのすぐ西に隣接。赤や黒の果実の香りが凝縮されたようなまろやかで、コクのある極めて魅力的なワインを生み出します。「深い森を散策する夢見がちな貴族」という形容も。9.1ha中3.5ha所有。  平均樹齢51年

*Flagey-Échezeaux村のテロワール
Flagey-Échezeaux 村の上にあり、平地にある畑は、Côte de Nuits 地区の Vougeot と Vosne-Romanée の間にあります。畑はすべて東向きです。Grands-Échezeaux は Musigny 村の南に一列に並んでいて、境界はオルヴォー谷の下となっています。Échezeaux は Clos de Vougeot と Vosne-Romanée のプルミエ・クリュの畑を裁断するように存在しています。Grands-Échezeaux と Échezeaux は1937年7月31日にAOCグラン・クリュに認定されました。Clos de Vougeot 同様に12世紀から、13世紀にかけてシトー修道院により創設され、畑が壁で囲まれています。ガロ・ロマン時代には chesaux は住居のまとまりを指す言葉でした。おそらく古代の小集落だったのではないかと考えられています。
地質はジュラ紀(1億7500年前)。Grands-Échezeaux はかなり均質で、Clos de Vougeot の上部に類似しています(3~4%の傾斜, バジョシアン石灰岩盤に粘土石灰質の表土)。標高は250m。Échezeaux の表土はより変化に富むものです(通常バジョシアン泥灰土と表面に小石)。230~300mに Climats があり、中腹で13%の傾斜となっています。上部では表土が深く(70~80cm)、小石、泥土、黄色の泥灰土などで、かなり複雑なモザイク模様を呈しています。(ブルゴーニュ・ワイン委員会)

Batard-Montrachet Grand Cru 2000/Loius Jadot

火曜日, 1月 9th, 2018

Batard-Montrachet Grand Cru 2000/Loius Jadot

正真正銘、世界で一番美味しい白ワインのうちの一つです。このBatardは2000年、先ほどのLE MESNIL よりも10年若いのですが、それでも琥珀色に光り輝いています。
香りは、バタール独特の濃厚さや柔らかく分厚いシャルドネの壁を感じたのですが、そのほかに微かにシェリー香も。
シェリー香(英:nutty/仏:arome de sherry)というのはその名のとおりスペインの世界三大酒精強化ワインの一つであるシェリーが持つ独特の香りです。これは樽貯蔵中に、産膜酵母と呼ばれるサッカロミセス・バヤヌスが繁殖することでエチルアルコールが酸化されてアセトアルデヒドに転じ発生する香りで、ロースト・アモンドの香りに例えられます。 酸化臭であるシェリー香は、シェリーが持つ独特の香りとして親しまれていますが、シェリーではない一般的なワインからこの酸化臭が見られると評価が下がります。しかしシェリーのほかにも、熟成を経た白ワインやシャンパーニュからこの酸化臭が生じても、それは熟成を経た証拠として好まれる傾向があります。

味わいも、まだ枯れてはなく力強さもあり美味しいのですが、このシェリー香が邪魔して、素直に味を楽しむことができませんでした。しかし、次の赤ワインに移り、暫くした時、M嬢が「あーっ、バタールが戻ってる!美味しいですよ!」とわけのわからぬ叫びを。そんな馬鹿なと思いつつも、グラスに鼻を近づけてみると、確かにシェリー香がしないのです。口に含んでも、飲み込んでも。シェリー香は消えていました。私も人並み以上に古酒は頂いていますが、シェリー香がついたワインのシェリー香が消えたというのは、初めての経験です。バタールは本来のバタールになり、熟成の味わいも加わり、私が個人的にいただいたトップに掲げられる白ワインとなりました。これこそ世界一の白ワインと称されるコート・ド・ボーヌ、バタール・モンラッシェGCのワインでした。