Archive for the ‘今月のワイン’ Category

2018年7月7日お昼のワイン会

日曜日, 7月 8th, 2018

2018年7月7日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理

メロンの冷たいスープ ガスパチョ風 ハモンセラーノとエルダー・フラワーのジュレ

 

スミイカのマリネ 季節の野菜たちと

 

”スペシャリテ” 釜揚げシラスのリゾット グラナバダーノチーズのクロッカンと

 

天然真鯛のポワレ 柑橘香るソース

 

芋豚フィレ肉のロティ ドライトマトのソース ナッツの香り

 

鎌倉街道 ”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

 

スウィートコーンのスープとラムレーズンのソルベ

 

★7月7日のワイン

1)Champagne Brut N.V.
●生産地  Talus St. Prix, Champagne
●格付  AOC Champagne
●生産者 Poilvert Jacques
●品種    Pinot Munier 50%,Pinot Noir 30%
Chardonnay 20%

2)Gran Tarapaca RESERVA Chardonnay 2016
●生産地 Valle de Casablanca,Chile
●格付        DO Casablanca
●生産者 ヴィーニャ サン ペドロ タラパカ
●品種 Chardonnay 100%

3)JACOB’S CREEK Classic CHARDONNAY 2017
●生産地  Barossa Valley, Australia
●格付
●生産者 JACOB’S CREEK
●品種 Chardonnay 100%

4)Chablis La Pierrelée2015
●生産地    Chablis, Bourgogne
●格付  AOC Chablis
●生産者 La Chablissienne
●品種  Chardonnay 100%

5)Chassagne Montrachet La Caniere Blanc 2015
●生産地 Chassagne Montrachet
●格付  AOC Chassagne Montrachet
●生産者 Domaine Patrick Miolane
●品種  Chardonnay 100%


6)Bourgogne Pinot Noir 2015
●生産地 Bourgogne
●格付  AOC Bourgogne Pinot Noir
●生産者 Domaine Pierre Amiot et Fils
●品種  Pinot Noir

★今月の一本

(5)Chassagne Montrachet La Caniere Blanc 2015
●生産地 Chassagne Montrachet, Côte de Beaune
●格付  AOC Chassagne Montrachet
●生産者 Domaine Patrick Miolane
●品種  Chardonnay

●コメント
2015年はきれいにまとまり白い花、ハチミツの香りが心地よく演出されています。酸もおだやかに広がり、太陽の年2015年のボリューム感もいかされています。人気畑のラ・カニエールの風格があります。
色合い 薄い金色にも見えるほどの輝くイエロー。
香り  とても芳醇で木々の皮を感じさせ、最後には白いフローラルの香りが心地よく残ります。果実の濃縮感とミネラル感、酸味のバランスがとれまとまっています。また樽からくると思われるバニラやバタースコッチの豊かな香りも。
味わい 口に含むと濃縮された果実味ときれいな酸味、そして奥深いフレーバーが鼻孔をくすぐり、典型的なシャサーニュの味わいが楽しめます。「深い木々に包まれた様な香りと、花の香りや深みのあるオークの香り、ミネラル感があり、次第に生クリームやナッツやハチミツの香り。ミネラル感主体のピュアな味わいと果実のボリューム感と酸とのバランスが取れ、アフターの黄色の果実のニュアンスが素晴らしい」(某ソムリエ)
●Domaine Patrick Miolaneパトリック・ミオレーヌ
ブルゴーニュ・サントーバン地区に拠点を置くドメーヌ・パトリック・ミオレーヌ。現当主のパトリックは、葡萄栽培一家としては5代目ですが、すぐには実家の畑を継がず、1983年にサン・トーバンの2ヘクタールの畑を自ら購入し、創業からすべて栽培・醸造・瓶詰めを行っています。1998年に、両親からシャサーニュ・モンラッシェ、ピュリニー・モンラッシェの畑を譲り受け、現在ではサントーバン、シャサーニュ・モンラッシェ、ピュリニー・モンラッシェに広がる7ヘクタールの畑を所有しています。

彼のカーヴに入るとすぐにその職人気質がうかがえます。樽木の破片、空き瓶や樽、書物などが乱雑におかれ、このドメーヌが観光客向きではないことがすぐにわかります。「カーヴはワインが眠り、その成果を味わうためだけにある」「ドメーヌの精神を伝えていくためには、なんでも自分の手でやる」、これが彼の信条です。摘み取り作業はもちろん、害虫対策の接木まで自分の手で行うとのことです。
またもうひとつのパトリックの信条は、 『すぐに飲めるワインは造らない、赤は特にそうだ。』とのこと。
白ワインはプレス後、短時間のデブルバージュ(澱落とし)を行い、15度まで温度を下げてから樽へと移され速やかに発酵を開始します。発酵は15~25日間行われ丸さを極限まで追求し、そして12ヶ月の樽熟成後瓶詰めされます。
●シャサーニュ・モンラッシェ Chassagne Montrachet
ムルソー~ブラニ~ピュリニィ・モンラッシェと続くコート・デ・ブランの丘陵の最終地、シャサーニュ・モンラッシェ村。
なだらかな斜面の上部にシャルドネ、その下部にピノ・ノワールが植えられています。白ワインの聖地とされていますが、ピノ・ノワールの産地でもあります。
白ワインはムルソーとピュリニィ・モンラッシェの良いとこどりをしたような性格で、オイリーでまろやか、ムルソーのようなふくよかなボディをもちつつ、フルーティかつ、ミネラルもきっちりと感じられます。
赤ワインはコストパフォーマンスに優れ、一級畑のものはフルボディで落ち着いた魅力があり、村名のものはチャーミングで親しみやすい印象があります。

 

 

2018年6月2日お昼のワイン会

土曜日, 6月 2nd, 2018

2018年6月2日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理

 

アミューズ・ブーシェ

鮎のコンフィ 焼き茄子のマリネとビーツのサラダ

“スペシャリテ” 釜揚げしらすのリゾット グラナパダーノチーズのクロッカンと

イトヨリダイのポワレ レモングラス香るオマールのソース

子鴨フィレ肉のロースト 南高梅のピューレと

鎌倉街道 ”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

 

アメリカンチェリーの赤ワインコンポート アニスの香るアイスと

★6月2日のワイン

(1)Proyecto cu4tro CAVA
●生産地 スペイン カタルーニャ
●格付け CAVA
●生産者 Clos Mont-Blanc
●葡萄品種 マカブー40%、チャレッロ40%、
パレリャーダ15%、シャルドネ5%


(2)Castello D’Alba Douro 2016
●生産地 ポルトガル ドウロ
●格付け DO DOURO
●生産者 Vinhos Douro Superior S.A.
●葡萄品種 ラビガドなど


(3)Viña Esmeralda 2016
●生産地 スペイン カタルーニャ
●格付け
●生産者 TORRES
●葡萄品種 モスカテル、ゲヴェルツトラミネール


(4)Carchero 2014
●生産地 スペイン フミーリャ
●格付け D.O.フミーリャ
●生産者  Bodegas Carchero
●葡萄品種 モナストレル40%、シラー20%、
テンプラニーリョ30%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%


(5)Marqués de Riscal Tinto Reserva2012
●生産地 スペイン リオハ
●格付け DOC RIOJA  / RESERVA
●生産者 Marqués de Riscal
●葡萄品種 テンプラニーニョ、グラシアーノ、
マズエロ(カベルネ・ソーヴィニョンを使うことも)


(6)TAWNY PORTO
●生産地 ポルトガル アルト・ドウロ
●格付け DOC PORTO
●生産者 SANDEMAN
●葡萄品種 主要14品種、補助用15品種の品種。
ティンタ・ロリス、トゥリガ・フランカ、ティント・カンなど

 

★今月の一本

2Castello D’Alba Douro 2016

  • 生産地 ポルトガル ドウロ
  • 格付け DO DOURO
  • 生産者 Vinhos Douro Superior S.A.
  • 葡萄品種 ラビガドなど

  • コメント

非常にフレッシュでミネラル豊富なアロマ、標高の高いドウロに典型的な、花や柑橘系の果物を思わせる香りがあります。非常にフルーティな味わいです。

30年間契約している農家からの葡萄、100%ボデガが管理する5つのキンタ(果樹園)からの葡萄、4つの農協からの葡萄を使っています。畑の標高は平均550mです。ラビガドのような酸の高い品種や、その他の古樹の葡萄のブレンドから造られています。高樹齢の葡萄は収穫量が少なくなるのですが、より果実のフレイバーと酸のバランスが優れたワインになります。
●Vinhos Douro Superior S.A.

ヴィーニョス・ドウロ・スペリオルは、1999年に設立の新進気鋭のワイナリーです。オーナーは、ルイ・マデイラとジョアン・マトス。ルイは、世界最大のコルク会社でポルトガルを代表する企業であるアモリム社で働いていました。 ジョアンは、ポルトガル政府の農林水産省に勤務し、農家やワイン生産者をサポートする仕事をしていました。

二人とも大学で醸造学科を卒業したエノロジストです。

ルイの家族は、葡萄畑を所有していて、かつてはポート・ワインの生産者に葡萄を売っていましが、 近年、ポルトガル・ドウロ地方が品質の高いスティルワインで注目を集めるようになり、二人は、ドウロのワインに可能性を見出し、ワイン生産を始めました。

ワイナリーの開始から瞬く間に市場で評判となり、メディアでも高い評価を獲得、ポルトガル・ドウロ地方において注目される生産者のひとつです。

 

5Marqués de Riscal Tinto Reserva2012

  • 生産地 スペイン リオハ
  • 格付け DOC RIOJA / RESERVA
  • 生産者 Marqués de Riscal
  • 葡萄品種 テンプラニーニョ、グラシアーノ、
    マズエロ(カベルネ・ソーヴィニョンを使うことも)

  • コメント

長い樽熟成に加えて、さらに瓶熟成を経たリオハのレセルバ級ワイン。バニラフレーバーの香りが心地良く、味わいもエレガントで上品です。適度なタンニンが舌を満足させ、長い後味も魅力的です。

初めは熟した果実のフルーティな香り、次にオークやチーズ、スパイスなどの香りが感じられます。口に含むとなめらかでベルベットのようなタッチのやや長めのタンニンが口の奥の方で感じられます。酸味はとても心地よくバランスが取れた味わいで、タンニンが十分あり熟成に適しています。長い後味も魅力的です。

  • Marqués de Riscalマルケス・デ・リスカル

リオハ地方は、土壌、気候がワイン生産に適した地域として世界的に有名です。マルケス・デ・リスカル社は、1858年にリスカル侯爵によって、設立されました。侯爵はフランス産の葡萄の木を移植し、伝統的なリオハのワイン製造法も、フランスの製造法に改革しました。

1868年にフランス人技術者ジャン・ピノーを技術チームに招き入れて以来、リスカル社の赤ワインは、その品質の高さゆえ、広く市場に知られるようになり、1876年にはブリュッセル展示会で金メダル、1929年にはバルセロナ国際展示会でグランプリ賞と数えきれないほどの賞を獲得しています。マルケス・デ・リスカル社のセラーには、時のスペイン国王が選んだ国王専用のワインが常に保管されています。

ボトルにネットが掛かっているのは、20世紀初期「リスカル社のワイン空瓶に他社ワイナリーがワインを詰めて販売される」という事件が発生したためです。

2018年5月12日お昼のワイン会

火曜日, 5月 15th, 2018

2018年5月12日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理

ほうじ茶香るフォアグラのマカロン

お肉のパテ サラダ仕立て サマートリュフと

“スペシャリテ” 釜揚げしらすのリゾット グラナパダーノチーズのクロッカンと

フランス・ロワール産 ホワイトアスパラのパートブリック包み ホタルイカのソテー

ファッソーネ・ロンベッティ(イタリア産ファッソーネ牛 仔牛のハラミ肉)のロティ 新玉葱のソース

鎌倉街道 ”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

ココナッツのブランマンジェ スープ仕立て パイナップルとバジルのソルベ

5月12日のワイン

(1)クラノオト・デラウェア2017
●原産地 山梨県甲府市勝沼町
●生産者 フジクレール(フジッコ・ワイナリー)
●品種  デラウェア

(2)クラノオト・ナイアガラ NV
●原産地 山梨県甲府市勝沼町
●生産者 フジクレール(フジッコ・ワイナリー)
●品種  ナイアガラ

(3)シャトー・メルシャン・長野シャルドネ2016
●原産地 長野県 帰京ヶ原、安曇野、北信州
●生産者 メルシャン(株)シャトー・メルシャン
●品種  シャルドネ


(4)甲州ヴィンテージ2016
●原産地 山梨県甲府市勝沼町
●生産者 勝沼醸造
●品種  甲州


(5)樽熟成 マスカット・ベリーA 2015
●原産地 大分県宇佐市安心院町
●生産者 三和酒類(株)安心院葡萄酒工房
●品種  マスカット・ベリーA


(6)五一 エステート・メルロー2014
●原産地 長野県塩尻市帰京ヶ原
●生産者 林農園
●品種  メルロー

2018年4月7日お昼のワイン会

土曜日, 4月 7th, 2018

2018年4月7日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理
 

小さなグリーンピースのバヴァロア 自家製鴨の生ハムと
準備中

 

初鰹のマリネ 新玉葱のムースとドライトマト

 

”スペシャリテ”釜揚げしらすのリゾット グラナバダーノチーズのクロッカンと

 

ヒラメのポアレ サフランのソース

 

仔鴨もも肉のコンフィ 粒マスタードのソース

 

鎌倉街道”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

 

クリームチーズのムース ルバーブのコンポート ハイビスカスの香り
フランボアーズのグラニテ

★4月7日のワイン

 (1) Fantini Spumante Gran Cuvee
●生産地 アブルッツォ州キエーティ地区
●格付け VdT
●生産者 ファルネーゼ
●品種 ココッチオーラ100%

(2) Soave Organic 2016
●生産地  ヴェネト州 ソアーヴェ村
●格付け Soave  DOC 
●生産者 Casa Vinicola Sartori
●品種 ガルガネーガ/トレッビアーノ

(3) Est!Est!Est!!! Di Montefiascone Secco 2016
●生産地 ラツィオ州モンテフィアスコーネ市
●格付け Est!Est!Est!!! Di Montefiascone  DOC
●生産者 Cantina Di Montefiascone
●品種 トレッビアーノ/マルヴァジーア・ビアンカ/ロッセット

 (4) Chianti Classico Casuccio Tarletti
2014
●生産地 トスカーナ州キアンティ地区
●格付け Chianti Classico DOCG
●生産者 Tenute Casuccio Tarletti/ Baroncini
●品種 サンジョヴェーゼ100%

(5) Brunello di Montalcino 2011
●生産地 トスカーナ州モンタルチーノ地区
●格付け Brunello di Montalcino DOCG
●生産者 Col d’Orcia
●品種 サンジョヴェーゼ・グロッソ(ブルネッロ種)100%

 (6) Barolo2012
●生産地 ピエモンテ州バローロ村
●格付け Barolo  DOCG
●生産者 Cantina Terre Del Barolo
●品種 ネッビオーロ100%

★今月のワイン
 (6) Barolo2012
●生産地 ピエモンテ州バローロ村
●格付け Barolo  DOCG
●生産者 Cantina Terre Del Barolo
●品種 ネッビオーロ100%

 
●コメント
「王のワイン」「ワインの王」と称される<バローロ>。その由来は、近代イタリア王国の
前身となったサルデーニャ王国のカルロ・アルベルト国王が、バローロの生産地である
ランゲ地区のワインを大変気に入っていたから、といわれています。
現在でもその卓越した味わいからイタリアの公式行事にも使われている、「イタリアを
代表する高級ワイン」の一つとして名を馳せています。長期熟成にも耐え、パワフル
にして芳醇な味わいが楽しめる赤ワインです。

色合い 落ち着いた色調、深い透明感・ツヤがあり、エッジに薄っすらと熟成が見られ
る(煉瓦色が見える)ガーネット。粘性は高め。
香り 香りにはプラムのドライフルーツやジャム、リコリス、野生に咲く赤い花、ドライハーブ、 タールやシナモンなどのスパイス、オークのノート。よい熟成香が現れており、タバコ、皮革、 紅茶の葉、ジャーキー、腐葉土の香り、バニラやカラメルなどの甘く芳しいブーケ。
味わい アタックはソフトでなめらか。凝縮した豊かな果実味と酸とのバランスがよく、旨みが じんわりと広がります。瑞々しくまろやかなテクスチャー、その中にもバローロらしい果実の 力強さや輪郭のある酸味、キメ細かなタンニンが感じられます。風味の広がりとともに 心地よい塩気を伴い、やや低めの重心とアルコール感のあるエレガントな余韻。
●Terre Del Baroloテッレ・デル・バローロ
テッレ・デル・バローロは、1958年に40の生産者によって設立された生産者組合です。
現在は、ピエモンテ州バローロ村とその周辺に約650haの畑を持ち、400軒の契約農家が 所属する巨大な生産者となりました。

この「規模の大きさ」というメリットを最大限に活かして、最高の葡萄を厳選し、極めて
お手頃な価格ながらも評価の高いワインを数多く手がけています。

契約農家たちとの深い関係性   テッレ・デル・バローロでは、二人のアグロノミスト
(農学者)が、畑での作業から収穫時期まで細かく指導を行っています。実際に各農家の 畑に訪問し、樹をサンプルとして持ち帰って調べたり、糖度の分析をしたりなど、畑の状態 などを細かくチェックします。さらに、農家を集めて指導教室を開いたり、収穫時には近所の 同じ契約農家同士で手伝い合うなど、深い信頼関係が形成されています。

高品質な葡萄栽培   2011年からは全ての化学肥料を止め、全て自然なものを使っています。 収穫は100%手摘みで行われており、手間はかかるようになりましたが高品質な葡萄栽培を 実現しています。そんなことが実現できる理由は、契約農家とは毎年100%の葡萄を買い取る 契約をしているためです。報酬は、量と質により決まるので、高品質な葡萄をたくさん作れば、 農家はそれだけ儲かることになります。 摘み取った葡萄は2時間以内にワイナリーへ運ぶように しているので、品質を落とさず醸造に入ることができます。
魅力的なワインを生み出す秘訣 樽熟成   「品質を向上させるために様々な試みをし、 またモダンな要素を否定する訳ではないが、出来上がったものをみると伝統的な味筋を 守っていることがわかってもらえると思う。」そう語るのは、2007年からエノロゴ(醸造責任者) として働く、ダニエーレ・ポンツォ氏。 彼は、同じワインを異なる樽に入れ、違いをチェックする 樽の研究室を持っています。新樽や、新しい樽会社の樽もチェックし、ワインと樽の関係を より深く見極めているのです。 樽熟成の手順としては、まずダニエーレ氏がそれぞれの ワインを実際に試し、それからそれぞれに適した木の種類などを判断します。 どこの畑からの葡萄か、またはどのヴィンテージかによって、1年ごとに熟成の樽を 替えています。
 

 

 

2018年3月3日 お昼のワイン会

土曜日, 3月 3rd, 2018

2018年3月3日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理

グリーンピースのヴルーテ 牡蠣のコンフィと

サーモンのタルタル サラダ仕立て オゼイユのソース
 


”スペシャリテ” 釜揚げしらすのリゾット グラナ・パダーノチーズのクロッカンと

鰆のポワレ 蛍烏賊のソース

ペリゴール産 鴨胸肉のロースト 赤すぐりのソース

鎌倉街道”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

マスカルポーネとチョコレートのムース ほうじ茶のアイスとイチゴのスープ

★2月3日のワイン

 (1)Cremant d’Alsace Brut 2014
●生産地 アルザス地方Dambach-la-Ville村
●格付け AOC Cremant d’Alsace
●生産者 Domaine Mersiol
●品種 ピノ・ブラン85% シャルドネ15%

 (2)Kritt Riesling 2016
●生産地 アルザス地方アンドロー村
●格付け AOC ALSACE
●生産者 Domaine Gresser
●品種 リースリング100%

 (3)Sancerre Blanc Silex 2015
●生産地 ロワール地方中央地区サンセール村
●格付け AOC Sancerre
●生産者 Domaine Michel Thomas et Fils
●品種 Sauvignon Blanc 100%

 (4)Chablis Champs Royaux 2015
●生産地 ブルゴーニュ地方シャブリ村
●格付け AOC Chablis
●生産者 William Fèvre
●品種 Chardonnay 100%


(5)Bourgogne Rouge Renommée 2008

●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者Remoissenet Père et Fils
●品種 Pinot Noir 100%

(6) Connetable Talbot 2014
●生産地ボルドー地方オーメドック地区サン・ジュリアン村
●格付 AOC SAINT-JULIEN
●生産者 Château TALBOT
●品種  カベルネ・ソーヴィニョン66%、メルロ26%、プティ・ヴェルド5%、カベルネ・フラン3%

★今月の一本

(5)Bourgogne Rouge Renommée 2008
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者Remoissenet Père et Fils
●品種 Pinot Noir 100%
 
●コメント
色合い  
熟成感が見え、透明感のあるレンガがたった縁と、明るいガーネットの色合い、きらきらと澄んでいます。ふちは透明がかり、徐々に熟成感のあるオレンジ、そして中心部に向かって綺麗なガーネット色の輝き。
香り  
はじめ、少し閉じ気味で、イチゴやクランベリー、カシス、そしてオレンジピール、少し鉱物的な香りがし、グラスを回し温度が上がるにつれて徐々に優しいほのかなドライフラワーの香りやハーブ香、手作りのオレンジマーマレードや杏ジャム、干プラム、そしてぐっと意識を高めてもう一度鼻を近づけると、森林の下草や大地の香りの奥に、ほんの少し、紅茶のような優しくトリュフやキノコなどの複雑な熟成香が溶け合います。
味わい  
口に含むと、香りからの印象同様、優しくとろけそうな果実味を感じながら、少し枯れたドライな一面も。果実味が広がり、アフターに紅茶を感じます。とにかくその口溶けの良さに、うっとりしてしまうほど、優しい酸と滑らかになったタンニンが口から身体へ浸透していきます。
「Renomméeルノメ(”名声”の意味)」は通常のブルゴーニュ・ルージュでは満足せず、限られた年に出来の良い葡萄のみを選んでリリースされる1段階格上のブルゴーニュです。 (どの畑の葡萄を使用するかはその年によって違います。) 風味は奥行きがあり、肉付きが良く厚みのあるワインです。赤系果実の豊かなアロマと滑らかな酸を感じられ、コクがあり穏やかな果実味が徐々に甘味を増してきて深い味わいを醸しだします、2008年は果実味と熟成によるブーケのバランスが素晴らしい年です。 (輸入元資料より)
●ルモワスネ
19世紀末に創設されたルモワスネ社はボーヌに本拠地を構える大手ネゴシアンです。
前当主ローラン・ルモワスネ氏は同社の事業発展に尽力する傍ら、その卓越したテイスティングの能力を買われ、フランス最大のワインショップチェーン「ニコラ」のクルテイエを長年に渡り務めました。しかし同氏には跡継ぎがいないことから、2005年にアメリカの資産家、エドワード・ミルシュテイン氏へ経営を譲る事となりました。彼はワインの収集家として名高く、同社の伝統を引き継いでゆく事に大変意欲を燃やしています。また、副社長としてルイ・ジャド社で重役を務めたベルナール・ルポルト氏を迎え、彼に実際の経営を任せています。
 ブルゴーニュ最大の古酒保有者ともいわれ、地下カーヴには60万本が眠っておりその状態は素晴らしく、熟成飲み頃を迎えたキュヴェおりリースします。 古酒の輸送には瓶内のおりがワインに対して大きなリスクになると考え、キュヴェによっては出荷される直前に丹念におりを取り除き健全な状態でコルクを開けられるよう考えられています。どのワインもきれいな熟成を経ており、70年代でもまだ果実味が感じられるほどで、まさに古酒の名手といわれる生産者です。

2018年2月3日 お昼のワイン会

日曜日, 2月 4th, 2018

2018年2月3日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理
アミューズ・ブーシュ イベリコ豚舌のゼリー寄せ

アオリイカ、ピサンリ、ワサビ菜のサラダ仕立て イベリコチョリソーと

”スペシャリテ”釜揚げしらすのリゾット グラナバーノチーズのクロッカンと

旬の鮮魚のポワレ タプナード・ソース

岩中豚のロースト ローズマリーの香り

鎌倉街道”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

苺のマリネ フロマージュブランのムースとヨーグルトと柚子のソルベ

ピサンリ pissenlit 翻訳としてはセイヨウタンポポ。タンポポを軟白栽培した野菜。フランスで栽培されている野菜で、利尿作用があるので、ピサンリ、実は「おねしょ」という意味。
pissenlit=piss+en+lit=pee/piss+in+bed=おしっこ+中で+ベッド。

 

★2月3日のワイン

(1)Crémant de Limoux Les Gramenous Brut NV
●生産地 ラングドック地方リムー地区
●格付け AOC Cremant de Limoux
●生産者 Domaine J.Laurens
●品種 Chardonnay 60%, Chenin Blanc 30%, Mauzac 5%, Pinot Noir5%

(2)WIENER HEURIGER 2017
●生産地 オーストリア ウィーン特別区
●格付け WIENER HEURIGER ウイーンD.A.C.
●生産者 ZAHEL
●品種  ゲミシュターサッツ(混醸)
Chardonnay, Grüner Veltliner, Neuburger , Riesling

(3)Casis 2013
●生産地 CÔTES DE PROVENCE, CASSIS
●格付け AOC Casis
●生産者 Clos Sainte Magdeleine
●品種マルサンヌ45%、ユニ・ブラン30%、クレレット20%、ブールブーラン5%

(4)Viognier Coteaux de L’Ardèche 2016
●生産地 ローヌ渓谷地方アルデッシュ村
●格付け IGP Ardèche
●生産者 Domaine des Granges de MIRABEL/ M.Chapoutier
●品種  ヴィオニエ100%

(5)La Llose 2003
●生産地 ルーション地方コリウール村
●格付け AOC Collioure
●生産者 Domaine du Mas Blanc
●品種  シラー50% グルナッシュ・ノワール40%
カリニャン10%

(6)Château Bouscassé 2012
●生産地  南西地方ガスコーニュ地区マディラン
●格付け AOC Madiran
●生産者 Domaine Alain Brumont
●品種 タナ100%

(7)Côte-Rotie 2002
●生産地 ロワール渓谷地方(北)Côte-Rotie村
●格付け AOC Côte-Rotie
●生産者 E.Guigal
●品種  シラー96%、ヴィオニエ4%

★今月の一本

(5)La Llose 2003
●生産地 ルーション地方コリウール村
●格付け AOC Collioure
●生産者 Domaine du Mas Blanc
●品種  シラー50% グルナッシュ・ノワール40%
カリニャン10%

●コメント
色合い  非常に濃い色合いの黒味を帯びた赤。
香り  地中海の海風が感じられるような香りと柑橘系の爽やかな芳香、熟したラズベリーやチェリーのアロマに、南仏に自生するハーブのニュアンス。桑の実の凝縮したアロマに加え、ハーブやスパイス、チョコレートを思わせるようなアロマ。
味わい  ミネラル感も感じられるワイン。 少し樽熟してあり深みも。凝縮感があり、ほのかな渋味が口中を引き締め、フレッシュさを醸し出す。滑らかな質感、しなやかなタンニンは果実味に更なるボリューム感を与えており、ミネラルの塩味と果実味の絶妙のバランス感が存在
●MAS BLANCマス・ブラン
バニュルス、コリウールの名門、ドメーヌ・マス・ブラン。このドメーヌを代々運営するパルセ家はもともとロワールの出身であり、1685年にナントの勅令が廃止され、フランスがカトリック国家に戻ると、プロテスタント教徒のパルセ家はルーション地方に逃れました。
1910年に医師のガストン・パルセが葡萄畑をもつ村の娘ポリーヌと結婚してドメーヌを創設。以来、息子のアンドレ、孫のジャン・ミシェルと3代にわたってドメーヌを成長させ、名声を築き上げました。20haの葡萄畑(一部はフェルマージュ)から、バニュルス、コリウールともにさまざまなワインが生み出されています。
●AOC Collioureコリウール
地中海に面し、スペイン国境にいちばん近いAOCです。コリウールはAOC上、赤、白、ロゼの3タイプが認められています。とりわけ赤は種類が多く、「リョーズ」をはじめ、90%のムールヴェードルと10%のクーノワーズからなる「クロ・デュ・ムーラン」、100%グルナッシュの「ラグーユ」などの単一畑もの、5つの区画をアッサンブラージュした「モザイク」などがあります。
「ジュンケ」はシラー90%に白品種のマルサンヌとルーサンヌが5%づつアッサンブラージュされた単一畑ものだが、この白品種のアイデアはジャン・ミシェルの親友であるジャン・ルイ・シャーヴの助言がきっかけ。
同じ区画からマルサンヌ90%、ルーサンヌ10%の白ワイン、「ブラン・デ・ジュンケ」も造られています。

●バニュルス
バニュルスには大きく分けて4タイプあり、ひとつはタンクで熟成させた果実味優先のタイプ。「リマージュ」「リマージュ・ラ・クーム」がこのカテゴリーに属します。
次に搾り粕とともに12ヶ月間熟成させ、酸化的な要素も感じられるがボディは軽めのタイプで、「コリータ」がこれにあたります。
3番目が典型的なバニュルスに見られる酸化熟成型。「キュヴェ・ドクトゥール・パルセ」「ヴィエイユ・ヴィーニュ」「オール・ダージュ・ソストレラ熟成」などがこのタイプ。ソストレラは使った分を注ぎ足しながら熟成させる、いわゆるソレラ・システムを指し、シェリー以外にソレラの名称を正式に使えなくなったため、カタルーニャ語で段を表すソストレから名付けられました。そして最後に白葡萄から造られる「バニュルス・ブラン」です。
バニュルスといえば、チョコレートに合うワインとして、話題を集める南フランスの天然甘口ワイン。
一般的にチョコレートは香りが強すぎて、ワインの印象を消してしまうため、ワインとの相性がよくないといわれていますが、バニュルスだけは良く合うのです。
ポルトガルのポートワイン同様の造りの酒精強化ワイン。発酵中にブランデーを添加して、発酵をストップさせ、糖分を残した甘口に仕立て上げます。

ちょっと遅めの新年会

月曜日, 1月 8th, 2018

1月7日15時30分 都内某所の友人のシニア・ワイン・エキスパートH女史宅でわたくしともう一人ソムリエールM嬢の3人が集まり、例年より少し遅めとなりましたが、恒例の新年会を開きました。
それぞれお宝のワインを持ってくるのが常なのですが、今年はかなりのワインが集まりました。最初は無類のシャンパーニュ好きのH女史のセラーからトン禅のシャンパーニュ。出てきたのはアラン・ロベールのブラン・ド・ブランでした。しかも・・・。
(1)LE MESNIL Grand Cru Blanc de Blancs 1990/Alain Robert Pere et Fils

出てきたメニルは、もうかなりの琥珀色です。輝きのある色合いで素晴らしい存在を示しています。残念ながら泡は立ち上るというほどではなく、口に含むと微発泡が感じられるくらい。しかし、その濃厚さは、凛として、シャルドネの良さを表しています。
【ALAIN ROBERT】
サロン、クリュッグと並んで、ブラン・ド・ブランの三傑と言われ、パーカー氏からも5つ星の評価を受けたアラン・ロベール。近代化が進む中でも、「いいものだけを作る職人でありたい」と、伝統的製法を頑なに守るメゾンでした。今は幻のシャンパーニュとなりつつあります。

アラン・ロベールは、シャンパーニュ地方コート・デ・ブラン地区の、ル・メニル・シュール・オジェ村(グラン・クリュ村)を拠点とし、17世紀からの歴史を持つRM(レコルタン・マニピュラン=自家栽培の葡萄でシャンパーニュを造る小規模生産者のこと)の生産者です。現当主は、10代目のアラン・ロベール氏で、自社畑のシャルドネのみを使った、長熟型のブラン・ド・ブランを作るメゾンです。

ル・メニル・シュール・オジェ村のシャルドネは、ミネラル感がとても高く、作られるシャンパーニュは、若いうちはとても硬いので、ロベール氏は、ゆっくりと十分に熟成をさせてから世に送り出していました。「シャンパーニュを作るのに、時間がかかるのは当然のこと」と悠然としていて、また「いいものだけを少量生産する職人でありたい」と、例えばデゴルジュマン(澱引き)も、受注してから行うことにこだわります。するとボトルの中でより長く、澱とともに寝かせられる分、複雑味を増したシャンパーニュが生まれるのです。

PR活動もせず、流通量も少なく、知る人ぞ知る存在のアラン・ロベールでしたが、ロバート・パーカー氏から、最高の5つ星生産者の評価を受け、一躍有名になりました。しかし残念ながら、1990年を最終のヴィンテージとして、すでに畑は売却され、新規の醸造は行なっていません。現在は、残りの在庫を少しずつ出荷しています。

このまま濃厚なワインばかり頂いていると、サラダやスモーク・サーモンなどに合うワインがない、とセラーから選ばれたニュー・ジーランドのリースリング。豪州やニュー・ジーランドは割合良いリースリングにぶつかることが多いのです。ニュー・ジーランドでは、リースリングから遅摘み方式で作られる極甘口ワインも忘れてはいけません。今回はすっきりタイプのリースリングです。

(2)Riesling 2010/KUSUDA/New Zealand Martinborough

非常に酸味が洗練されているリースリングです。これだけの酸味があるにもかかわらず、とげとげしくないのは、同様に十分な糖分が裏でバックアップしているということでしょう。バランスが良い白です。

【KUSUDA WINES】 
クスダワインズは、ニュージーランドの首都ウエリントンから車で2時間程の、北島を代表するワイン産地「マーティンボロ」にあります。オーナーであり、ニュージーランド唯一の日本人ワインメーカーである楠田浩之氏の、ワインへの情熱と愛情が造りだす素晴らしいワインの世界は、同じ日本人に生まれてきたことが誇らしく思える味わいです。
「日本の土から生まれたものでなくとも、日本人が世界をあっと言わせるようなワインを造れたら!」そんな思いを秘め、ピノ・ノワールの栽培適地として評価が高いマーティンボロに家族と共に渡った楠田浩之さんのファーストリリースができたのは2002でした。ファーストリリースワインが届く直前、 楠田氏からいただいたメールにこんな言葉がありました。  「ストーリーを押し付けるつもりは毛頭ありませんが、一人のワイン好きが9年かかって造る側に回った、という部分も合わせて楽しんで頂けたら尚良いかな」と…
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楠田さんがワインを学んだドイツのガイゼンハイムは、一流の醸造家を輩出している名門です。そしてドイツのワインといえば、酸味と果実味、ミネラルのバランスの良い、キリッとした白ワインを、多くの方が想像されることでしょう。まさに、そのガイゼンハイム仕込みの醸造技術と、楠田さんの醸造センスから、初めてとは思えない完成度の高いリースリングが生まれました。ほんの少し、心地よい残糖があります。 食事に良く合う、キリッとした風味とやさしい果実味が印象的です。クスダ・ワインズ初の白ワインです。

次に栓が抜かれたのは、ソムリエールM嬢が実家に隠しておいたという一品でした。
(3)Batard-Montrachet Grand Cru 2000/Loius Jadot

正真正銘、世界で一番美味しい白ワインのうちの一つです。このBatardは2000年、先ほどのLE MESNIL よりも10年若いのですが、それでも琥珀色に光り輝いています。
香りは、バタール独特の濃厚さや柔らかく分厚いシャルドネの壁を感じたのですが、そのほかに微かにシェリー香も。
シェリー香(英:nutty/仏:arome de sherry)というのはその名のとおりスペインの世界三大酒精強化ワインの一つであるシェリーが持つ独特の香りです。これは樽貯蔵中に、産膜酵母と呼ばれるサッカロミセス・バヤヌスが繁殖することでエチルアルコールが酸化されてアセトアルデヒドに転じ発生する香りで、ロースト・アモンドの香りに例えられます。 酸化臭であるシェリー香は、シェリーが持つ独特の香りとして親しまれていますが、シェリーではない一般的なワインからこの酸化臭が見られると評価が下がります。しかしシェリーのほかにも、熟成を経た白ワインやシャンパーニュからこの酸化臭が生じても、それは熟成を経た証拠として好まれる傾向があります。

味わいも、まだ枯れてはなく力強さもあり美味しいのですが、このシェリー香が邪魔して、素直に味を楽しむことができませんでした。しかし、次の赤ワインに移り、暫くした時、M嬢が「あーっ、バタールが戻ってる!美味しいですよ!」とわけのわからぬ叫びを。そんな馬鹿なと思いつつも、グラスに鼻を近づけてみると、確かにシェリー香がしないのです。口に含んでも、飲み込んでも。シェリー香は消えていました。私も人並み以上に古酒は頂いていますが、シェリー香がついたワインのシェリー香が消えたというのは、初めての経験です。バタールは本来のバタールになり、熟成の味わいも加わり、私が個人的にいただいたトップに掲げられる白ワインとなりました。これこそ世界一の白ワインと称されるコート・ド・ボーヌ、バタール・モンラッシェGCのワインでした。

ついでは、赤ワイン。これもグラン・クリュです。
1989年のブルゴーニュということで10日ほど前にクロネコでH女史宅に送り付け、セラーに寝かせるのではなく、冷たいところで立てておくようにお願いしました。ブルゴーニュでもこれくらい古いと澱が出てきます。しかも、ブルゴーニュの赤は、澱が出始めると細かい澱となるので、デカンタージュをしても取りきれないことがあるからです。10日も立てておけば、これまで30年近く寝かせておいた瓶の中の澱も、瓶の底に沈むのです。

(4)LA TACHE Grand Cru 1989, 04685  / Domeine de la Romanee-Conti

グラスにワインを注いだ瞬間、花のような香りが辺りに漂いました。注いでいる最中のワインの色合いは、まさに煉瓦色です。香りはまさに官能的、妖艶さが出ています。どのようにこの香りを表現したらよろしいのか、悩みに悩むところですが、下世話な表現が許されるならば、SEXYと言っても「すぐにお願いします」というSEXに直に結びついたセクシーさではないのです。自分のすぐ前に素晴らしいSEXに導いてくれるようなそんな目に見えない香りが漂っており、常に手招きをしてくれる、そんな官能的な香りなのです。
味わいはファーストアタックはもうこれ以上ないというくらいすべすべしていて心地よく、酸と糖分のバランスも、力強さも申し分ありません。しっかりしていますが、口に含んでいる間も、アフターも味わいというよりも、この妖艶な香りが常に口中にいる感じで、まるで体がふわふわ浮いているようでした。
1-2年パリのアパルトマンのカーヴで、以降日本の手作りのセラーで20数年保管してきましたが、壊れておらずほっとしたのと同時に、思っていたよりも何倍も、数段も美味しかったので、とても嬉しくなりました。

La Tâche
ロマネコンティの南に位置する「6.06ha」のピノ・ノワール種のブドウ畑で、DRCが単独で畑を所有しています。斜面の上下に広い畑のため、上部では重厚な、下部では繊細なブドウが採取されて、双方が交わりあうため、複雑で濃厚な味わいを生み出しています。
年間「約1,800ケース」が製造されており、1929年には「8万8125ドル」という値がついた記録も残されています。また、ラ・ターシュのワインは“悪いビンテージでも比較的安定して美味しい”と言われています。
色濃く、かなり凝縮された印象の味わいは、時に“ロマネコンティの腕白な弟”と呼ばれるほどで、独特の力強さと複雑さと強烈なアロマを感じさせてくれます。
力強いストラクチャーと類稀な長熟タイプであることのほかに、この偉大なワインはトリュフ、森の下草、なめし革、毛皮などの力強い第三のアロマを広げます。当然のことながら味の強い肉、ジビエ(蒸し煮、ソースまたはシンプルに網焼き)がよきパートナーとなり、また仔牛のローストやうずらのたたき湯葉巻きも、すばらしい Pinot Noir のしっかりしたエレガントなタンニンにくるまれることでしょう。(ブルゴーニュ・ワイン委員会)

ここで、簡単にDRCについて、まとめておきましょう。

【Vosne-Romanée 村】
Échezeaux (Flagey-Échezeaux) と Nuits-Saint-Georges に挟まれた Vosne-Romanée はCôte de Nuits 地区の真ん中を占めています。畑は標高 250~310mにあり、東と南東向きです。ブルゴーニュの首飾りの「真ん中の真珠」にあたる、Vosne-Romanée はエースを4つ集めるだけでは満足せず、世界的な名声のグラン・クリュを6つも抱えています。ヴェルジのサン・ヴィヴァンの修道士(クリュニー派)とシトー派の修道士が、1000年も前に、この類稀な terroirs を発展させました。18世紀、コンティ公は自らの名を畑の一つに与え(1760年)、以来その名前は畑とずっとともにあるのです。 Romanée-Conti は世界最良の畑の一つです(常にモノポール)。その隣の Romanée-Saint-Vivant は、高台にあり、現在修復中のサン・ヴィヴァン修道院の名がついています。ヴォーヌ・ロマネにある醸造所からここまで専用の小道があり、この周辺にあるDRC社所有のLa Romanée, La Tâche, La Grande Rue はいずれもモノポールとなっています。 Richebourg は金持ちの街という意味で、Vosne-Romanée の人気が昨日今日始まったのではないことが、この名前だけでもわかります。
Romanée-Conti は粘土質が多い褐色の石灰岩の表土(60cm)の上にあります。隣の Romanée Saint-Vivant も同じ土壌だがが、より深い(90cm)。斜面の上部は傾斜がきつく(12%)粘土質は少なくなる。 La Tâche と La Grande Rue は上部では褐色の石灰岩の浅い表土で、下部ではより深くなる(レンジヌ)。Richebourgの斜面も同様である。土台はPremeauxの硬い石灰岩。地質は1億7500年前のジュラ紀です。
これらの赤のグラン・クリュは長熟タイプで、通常少なくとも10年は寝かせることができます。20年から30年に及ぶこともあるほどです。それぞれがヴィンテージや熟成による変化にもとづいたはっきりした個性をもち、これらの華やかな赤ワインはブルゴーニュの Pinot Noir の繊細さ、複雑さを余すところなく表現しています。濃いルビー色は年とともに、真紅に変化し、口に含むと力強くはっきりとしたボディ、デリケートで官能的、ストレートで複雑さを感じることができます。

【DRC社の6つのグラン・クリュ畑】

★Romanée-Conti

醸造元を象徴する畑で、ドメーヌのもつ赤ワインの長所を凝縮した見事な味わいを生みだし続けています。壮麗、豪奢、神秘、奇跡、気品…と賛辞は限りありません。そのワインは信じられないほど長い間、口中に香りをとどめます。1.8haの全てを所有。 平均樹齢52年

★La Tâche

ロマネ・コンティ畑の南に位置し、斜面の上下に広がるため、上部の重厚さと、下部の繊細さがひとつになって奏でる独特の複雑な深みをもちます。色濃く、凝縮された印象のワインでしばしば「ロマネ・コンティの腕白な弟」と表現されます。6.1haの全てを所有。  平均樹齢年 45年

★Richebourg

ロマネ・コンティ畑のすぐ北に隣接。果実味に富んだ極めて魅惑的なワインで、熟成されるにつれて信じがたいような華やぎと官能的なまでの艶やかさを身につけていきます。その香りは「百の花の香りを集めてきたような」と形容されます。8ha中3.5ha所有。  平均樹齢年 39年

★Romanée-Saint-Vivant

ロマネ・コンティとリシュブールの東に広がり、斜面の下部に位置。繊細さの極みともいうべき風味の中に、大地からくるミネラルやハーブを思わせるようなニュアンスがまじり、特有の気品ある世界を織り成しています。9.4ha中5.3ha所有。  平均樹齢33年

以下はFlagey-Échezeaux村

★Échezeaux

グラン エシェゾーの西と南に広がる畑で、味わいはしばしば「グラン エシェゾーの弟」と表現されます。ドメーヌ ド ラ ロマネ・コンティのワインの中では最も早熟で、早くから楽しめます。軽やかで優美な、親しみやすいワインです。37.7ha中4.7ha所有。  平均樹齢31年

★Grand Échezeaux

ロマネ・コンティの北方約1km、有名なクロ・ド・ヴージョのすぐ西に隣接。赤や黒の果実の香りが凝縮されたようなまろやかで、コクのある極めて魅力的なワインを生み出します。「深い森を散策する夢見がちな貴族」という形容も。9.1ha中3.5ha所有。  平均樹齢51年

*Flagey-Échezeaux村のテロワール
Flagey-Échezeaux 村の上にあり、平地にある畑は、Côte de Nuits 地区の Vougeot と Vosne-Romanée の間にあります。畑はすべて東向きです。Grands-Échezeaux は Musigny 村の南に一列に並んでいて、境界はオルヴォー谷の下となっています。Échezeaux は Clos de Vougeot と Vosne-Romanée のプルミエ・クリュの畑を裁断するように存在しています。Grands-Échezeaux と Échezeaux は1937年7月31日にAOCグラン・クリュに認定されました。Clos de Vougeot 同様に12世紀から、13世紀にかけてシトー修道院により創設され、畑が壁で囲まれています。ガロ・ロマン時代には chesaux は住居のまとまりを指す言葉でした。おそらく古代の小集落だったのではないかと考えられています。
地質はジュラ紀(1億7500年前)。Grands-Échezeaux はかなり均質で、Clos de Vougeot の上部に類似しています(3~4%の傾斜, バジョシアン石灰岩盤に粘土石灰質の表土)。標高は250m。Échezeaux の表土はより変化に富むものです(通常バジョシアン泥灰土と表面に小石)。230~300mに Climats があり、中腹で13%の傾斜となっています。上部では表土が深く(70~80cm)、小石、泥土、黄色の泥灰土などで、かなり複雑なモザイク模様を呈しています。

次もグラン・クリュ。本日4本目のグラン・クリュです。
所は変わり、ボルドーのオー・メドック。いわゆるメドック1855年のグラン・クリュ4級に輝くワインです。

(5)CHATEAU BEYCHEVELLE 1990 / Saint-Julien /4em classe en 1855

信じられないようなシャンパーニュやワインが出てきた後のこのワインに対して、思わず冷たい視線を送ってしまいました。いくら90年とはいえ、メドックの4級が、ラ・ターシュにかなうわけがない、と。
しかし、BEYCHEVELLE 1990 は見事に期待を裏切ったのです。ファースト・アタックのその滑らかさは、まるで絹のようでした。私は自分でワインを採点するときは最初のワインの舌触りを<絹漉し豆腐度>5点満点で表します。それで言いますと、5.0/5,0でした。酸と糖度のバランスも5.0/5,0。力強さやポテンシャルも、まだまだ数年は飲むことができるという点では4.8/5.0でしょうか。アフタも十分で上品な酸味が喉と鼻に漂い5.0/5.0でした。このような完全に近いワインは早々お目にかかれません。一寸バカにしていただけに、その反動は激しいものでした。

【CHATEAU BEYCHEVELLE 】
シャトー ベイシュヴェルは所有面積250ha中、90haでブドウ栽培を行っています。メドックの中心地に位置し、深い礫層に覆われた土壌はベイシュヴェルから北に向かってラトゥールの畑まで続いている、カベルネ種の栽培に向いた土地です。平均樹齢は30年、カベルネ ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ フラン、プティ ヴェルドを栽培しています。減農薬法を行い、環境と人に配慮したブドウ栽培を実施、2005年には「Terra Vitis」の認証を得ています。また、2002年にはHACCP(食品製造における安全管理の手法)も導入、環境や安全に配慮しながら、伝統的な製法でワイン造りが行われています。
16世紀にこの城に住んでいたフランス海軍提督エペルノン公爵に敬意を払い、ジロンド河を通る船はこの城の前では「ベッセ ヴォワール(帆を下げよ)」と叫び、帆を下げて通っていました。この言葉が語源となり、ベイシュヴェルと名付けられました。シャトー・ ベイシュヴェルの城はボルドーで最も美しいと言われていますが、1757年にブラシエ侯爵が中世に立てられた城を取り壊し、その石材を使って建築し直した城です。

ベイシュヴェルでは17世紀中頃からワイン造りが行われていました。ブラシエ侯爵所有の時代頭角を現しますが、2代目がフランス革命により追放されて一時名声にかげりが見えました。しかし、その後パリの銀行家アルマン・アイン氏の所有に移り急速に復興します。彼の孫が亡くなった後、所有権が保険会社GMFグループに移り、1989年GMFとサントリーの共同出資会社グラン ミレジム・ド・フランス社の経営となりました。

 

2018年1月6日 お昼のワイン会

土曜日, 1月 6th, 2018

2018年1月6日 お昼のワイン会

★榎本シェフのお料理
アミューズ・ブーシュ スモークサーモン、フォアグラのテリーヌ

インドマグロのタルタル クレームエグールと彩り野菜

”スペシャリテ”釜揚げしらすのリゾット グラナバーノチーズのクロッカンと

旬の鮮魚(クロダイ)のポワレ アメリケーヌソース

オーストラリア産 仔羊背肉のグリエ

鎌倉街道”七国峠のたまご”を使った自家製プリン

オレンジ香るガトーショコラ キャラメルオレンジのアイス

★1月6日のワイン
(1)Crémant de Bourgogne Blanc de Blancs Brut NV
●生産地 Savigny-Les-Beaune村
●格付け AOC Crémant de Bourgogne
●生産者 Paul Chollet
●品種  シャルドネ 100%

(2)Le G de Château Guiraud 2014
●生産地 ソーテルヌ地区ソーテルヌ村
●格付 AOC Bordeaux Blanc sec
●生産者 Château Guiraud
●品種  ソーヴィニヨン・ブラン70%/セミヨン 30%

(3)Bourgogne Chardonnay 2014
●生産地 コート・ド・ボーヌ地区ピュリニィ村
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Etienne Sauzet
●品種  シャルドネ100%

(4)Château Puygueraud 1996
●生産地 リブルネ地区コート・ド・フラン サンシバー村
●格付け AOC Bordeaux Cotes de Francs
●生産者 Château Puygueraud
●品種 メルロ60%、カベルネ・フラン25%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、マルベック5%

(5)Château Bahans Haut-Brion 2001
●生産地 グラーブ地区ペッサック・レォニョン村
●格付け AOC Pessac-Leognan
●生産者 Château Haut-Brion
●品種 カベルネ・ソーヴィニョン36%、メルロ52%、カベルネ・フラン12%(2001年キュベ)

(6) Morey-Saint-Denis Trés Vielles Vignes 2013 1188/1800
●生産地 Morey-Saint-Denis
●格付け AOC Morey-Saint-Denis
●生産者 Henri PION
●品種  ピノ・ノワール100%

★今月の一本

(5)Château Bahans Haut-Brion 2001
●生産地 グラーブ地区ペッサック・レォニョン村
●格付け AOC Pessac-Leognan
●生産者 Château Haut-Brion
●品種 カベルネ・ソーヴィニョン36%、メルロ52%、カベルネ・フラン12%(2001年キュベ)

●コメント
バーン・オー・ブリオンはボルドーの五大シャトーの一つ、シャトー・オー・ブリオンが手掛けるセカンド・ワイン。2007年からのセカンドは「ル・クラレンス・ド・オー・ブリオンLe Clarence de Haut Brion」というワイン名でリリースされているので、バーン・オー・ブリオンはその前身にあたります。驚異的なまでの濃密さと並外れたエレガントさが魅力です。
色合い
黒色のニュアンスもある濃厚な輝くルビー色。
香り
いささか閉じているが、ブラックチェリー、プラム、ミネラルの香りがするワイン。赤いベリーやスモーキーなアロマ。甘いカシスやプラムなどの黒系果実の芳醇な香り、タバコや黒色果実、スパイス、コーヒーなどの香り、ブラックカラント、カカオ、チョコレートやトリュフなどの複雑なニュアンス。
味わい
ミディアム・ボディーで秀逸な純粋さがあり、良好な舌触りと引き締まったタンニンに恵まれています。酸味は控えめで、アタックは柔らかく深い魅惑的な果実味の濃厚な味わいは模範的なグラーヴのスタイルを具現化しています。
「2001年は、瓶詰めされたのが遅く(2003年9月末)、間違いようのない高貴さや、成長著しい複雑さを持っている。縁までプラム/紫色をしており、ブレンド比率はメルロ52%、カベルネ・ソーヴィニョン36%、カヘルネ・フラン12%という手の内を明かさないもので、瓶詰め後は相当に閉じてしまった。それにもかかわらず甘酸っぱいチェリー、ブラックカラント、甘草、燻煙、細かく砕いた小石の純粋な香りがある。ミディアムボディで、純粋さは秀逸で、タンニンは硬く、過度のある、構造の感じられるフィニッシュを持つ。」(Robert Parker jr.)
●Château Bahans Haut-Brion
オー・ブリオンが手掛ける最上のセカンド。畑、葡萄の選定、醸造方法など、オー・ブリオンと変わらないこだわりと丁寧さがあり、セカンド・ワインというのはもったいないほどの品質です。 格付け第1級のファーストにきわめて近い、最上のセカンド・ワインといえるでしょう。
セカンド・ワインというと、シャトーによって、樹齢の若い葡萄を使用したものや、別の区画から取れた葡萄を使用するものなど様々ですが、オー・ブリオンの場合は、瓶詰め手前までグラン・ヴァンと同じように造っています。
グラン・ヴァンと同じ畑で育てた後に葡萄が選別され、グラン・ヴァンとセカンドに分けます。つまり、 オー・ブリオンと同じテロワールであり、同じ畑で栽培から収穫、製法までに同じように造っています。限りなくファースト・ラベルに近いセカンドと称される理由はそこにあります。
●Château Haut-Brion
全ボルドーの頂点に君臨する5つの第一級格付けシャトー。その中でも唯一グラーヴ地区から選出されたのがこの「シャトー・オー・ブリオン」です。世界で最もエレガント、そして香り高いワインとして一級格付けの中でも際立つ個性と存在感を醸し出すオー・ブリオン。近年においてはさらにテロワールの特徴を反映させたスタイルへと推移し、温暖な砂利質土壌というミクロクリマを素直に表現しています。
「ブラインド・テイスティングにおいて、オー・ブリオンが、第一級シャトーのなかでは最も外交的で軽いワイン、という印象をしばしば与えるという事実は興味深い。実際には、このワインは軽いのではなく、単に、オークの個性があって肉付きがよく、よりタンニンの多いメドックのワインや、よりシフトでメルロが支配的な、右岸でつくられたワインとは異なっているというだけなのだ。最高のヴィンテージにおいては、早熟であるにもかかわらず、このワインは30年かそれ以上熟成を続ける能力を持っており、ほかのいかなる第一級シャトーのワインよりも飲み頃である期間が長い。」(Robert Parker jr.)

Chinois 2017/12/13

月曜日, 12月 18th, 2017

(1) THE PASS NV

  • 原産地 ニュー・ジーランド南島マールボロ地区
  • 格付け
  • 生産者  ヴァヴァサワー・ファミリー
  • 品種   ソーヴィニヨン・ブラン100%

(2)菊鹿 シャルドネ樽熟成(2014)

  • 原産地 熊本県山鹿市菊鹿町
  • 格付け 日本ワイン
  • 生産者 熊本ワイン(株)
  • 品種 シャルドネ100%

(3)BOURGOGNE2002

  • 原産地 Côtes de Nuits地区Nuits-St.-George村
  • 格付け AOC Bourgogne
  • 生産者 Sérafin Père & Fils
  • 品種 ピノ・ノワール100%

(4)POMMARD2004

  • 原産地 Côtes de Beaune地区Pommard村
  • 格付け AOC Pommard
  • 生産者 Le Domaine PARENT
  • 品種 ピノ・ノワール100%

(5)Château Sociando-Mallet1995

  • 原産地 Haut-Médoc, St-Seurin de Cadourne村
  • 格付けAOC  Haut-Médoc
  • 生産者 Château Sociando-Mallet
  • 品種 CS 55%、Me 42%、CF2%、PV1%

(6)Château Soutard 1986

  • 原産地 リブルネ地区サンテミリオン村
  • 格付け AOC St.-Emilion Grand Cru Classé
  • 生産者  Château Soutard
  • 品種 メルロー60% カベルネフラン40%

【今月の一本】

(4)POMMARD2004

  • 原産地 Côtes de Beaune地区Pommard村
  • 格付け AOC Pommard
  • 生産者 Le Domaine PARENT
  • 品種 ピノ・ノワール100%

  • コメント

【樹齢】35~45年

【土壌】粘土・石灰岩

【醸造】100%除梗、5日間の低温浸漬。1日2回のピジャージュを行い18~20日間発酵。

【熟成】オーク樽16~18ヶ月(新樽30~40%)

色合い 赤紫がかったルビー。粘性はまぁ高め。

香り   香りにはバラやアカシア、お香のような上品な芳香とともにシロップ漬けのラズベリー、ストロベリーやチェリーなどの赤い果実を印象づける。続いて八角やシナモンなどのスパイス、紅茶の香り、品の良いバニラのノートが複雑に混じり合う。

味わい アタックはソフトでなめらか。エキス分に富む豊かな果実味が染み渡るように広がり、丸みを帯びたタンニン、溶け込んだ酸味が絶妙のハーモニーを奏でる。アペラシオン特有の力強くしっかりとした構造が明確に表れており、何よりも果実味と酸味、渋みとが完璧なまでの調和を見せる。しっとりとしたシルキーなテクスチャー、フィネスが感じられる優雅なアフター。

  • ドメーヌ パランDomaine Parent

偉大なブルゴーニュワインの造り手と知られるパラン家は17世紀半ばにヴォルネイに葡萄栽培の第一歩を築き、1803年、その居を移したポマールで現在のドメーヌ・パランの基礎となるワイナリーを設立しました。伝統的技法と最新の技術の融合、そして忘れてはならないのは完璧なワインを求める厳格なワインに対する精神です。エティエンヌ・パラン氏とアメリカ合衆国第3代大統領、トーマス・ジェファーソンとの親交をきっかけとしてドメーヌ ・パランがホワイトハウスへのワインの納入業者となったのは有名な話です。フランスのみならず世界中を魅了し続ける彼らの造るワインは、力強いスタイルで色合いも深く、しっかりとしたボディとアルコール度数が高いことをその特徴としていす。ポマールを中心として約25haの畑を所有し、17世紀半ばから今日に至るまで脈々と引き継がれてきた完璧なワインを求める精神は今も12代目当主、アンヌ・パラン(写真)と妹のカトリーヌに引き継がれ、パラン家の歴史と伝統を重んじながらも、より柔らかさとエレガンスを持った女性の感性がいきたスタイルに進化しています。葡萄は鉄の酸化でところどころ赤く染まった粘土石灰質の土壌に植えられています。これはピノ・ノワールとシャルドネの栽培にまたとない条件を提供しています。早くより、土壌と環境に対する配慮から、有機栽培ならびにビオディナミ農法を採用し、人間の健康とテロワールを尊重した葡萄栽培に取り組んでいます。収穫も手作業で行われています。

  • AOCポマールの気候・風土

ポマール(Pommard)は、中央にデューヌ川がつくりだした谷があり、谷を境として南北それぞれに丘陵が広がる地形です。この南北の丘陵は、土壌の面でも違いがあります。南側区画のレ・リュジアン、レ・シャンラン、レ・プチュール、レ・ジャロリエール、レ・フルミエなど、ヴォルネイ村に接する地域の土壌は、赤みを帯び、鉄とミネラル分が豊富。小石や粘土が多い泥炭土や褐色石灰岩質の土地で、男性的な香りの強いタニックなもの。ボーヌ村に近い北側区画のレ・ゼプノ、レ・ペゼロール、レ・ザルヴレ、レ・ザルジリエール、レ・クロ・ド・ラ・コマレーヌ、ラ・ルフェーヌ、クロ・ブランは、粘土、石灰、酸化鉄の混じる泥炭土や褐色石灰岩質の土壌となっており、しなやかさのある女性的なバランスの良い妙味が味わえます。

  • AOCポマールのワインの特徴

ポマールの赤ワインは、アメリカをはじめ世界中で人気。60年代のアメリカでは、ブルゴーニュワインの代名詞にもなったほどです。熟成期間4~12年が飲みごろと言われ、長期熟成に耐える豊富なタンニンを持ったワインならではの楽しみ方の多様さも魅力です。熟成初期のうちにはフローラルなピノらしい赤果実のアロマを楽しめます。ローズとシャクヤクがほのかに香るような、ふっくらとした口当たりが特徴です。