Château Sociando-Mallet1995
- 原産地 Haut-Médoc, St-Seurin de Cadourne村
- 格付けAOC Haut-Médoc
- 生産者 Château Sociando-Mallet
- 品種 CS 55%、Me 42%、CF2%、PV1%
- コメント
色合い 光を通さないほど濃いルビーから紫色を凝縮された紫色。経年変化で、青のニュアンスが消え、煉瓦色が混じる。
香り 湿った木や、ほこりのようなイメージなどがあり、図書館や古本屋のようなイメージを想起させるクラシックな・落ち着きのある印象の香りです。鋼鉄の板、ミネラル、ブラックチェリー、黒カシス、微妙な樽香クレームドカシス、砕いた岩や春の花の豊かな香り。腐葉土のような枯れ感にインク。
味わい 非常にコクがあり、シルクのような滑らかなタンニンです。ミディアムボディーで、この年のワインとしてはタンニンが強く、余韻の長いフィニッシュで、凝縮感や純粋さは優良から秀逸。
▼1995のChâteau Sociando-Mallet(インポーター資料)
香りは湿った木のような香りに腐葉土。キノコのような香りなど、熟成に起因する香りが豊かに香ります。
果実味は無花果のようなイメージがしっくりと来る落ち着いた果実の香りがあり、鉛筆の芯のような硬質的な香り、また、餡のような甘く香ばしい香りもあります。また口の中ではカンゾウのような漢方薬のイメージ。
依然としてそのボディは拡散的ではなく凝縮したビターさを残しています。芯を保ちながら熟成感が出ており、ボディは多少ボリュームが足りないような中庸な印象の一方で、綺麗にまとまっています。余韻はコショウのようなスパイス、腐葉土、インクのようなニュアンス。
▼ロバート・パーカーの評価 1995年PP90
「近づきやすいのにタニックなソシアンド・マレだ。深みのあるルビー/紫色をしており、秀逸な香りはジャムにした様なブラックチェリー、ブラックベリー、カシスを思わせ、ミネラルや土、新樽を思わせる微妙な趣もある。深みがあり、余韻が長く、筋肉質で、タニック。予想される飲み頃 ~2025年」
▼1995年のボルドー・ワインの出来
ボルドー地方は巨大な収穫量でしたが間引きによって生産量は少なめ。メルロー種は大成功で、カベルネも重くタンニンが強く長期熟成ワインです。高品質で秀逸したヴィンテージ・ワインは価格が高騰しています。
- Château Sociando-Mallet
もしメドックの格付けの見直しが行われたら確実に3級以上に上がってくる、と言われているシャトーです。フランス国内での評価が非常に高く、ほぼ国内で消費されてしまい日本での知名度はさほど高くありません。シャトー・ソシアンド・マレは、サン・テステフ村に隣接するサン・スラン・ド・カドゥルヌ村のシャトー。17世紀半ばにシャトーを所有していたソシアンド氏と、1850年の所有者の未亡人、マレ女史の名をとって名付けられました。このシャトーの輝かしい歴史は、1969年に荒廃していたシャトーをジャン・ゴートロー氏が購入した事に始まります。彼は、ソシアンド・マレをメドック格付け外シャトーの中で最も美しいワインとすることに尽力した人物。2003年以降クリュ・ブルジョワの自らのシャトーの格付けに対して納得できず、クリュ・ブルジョワの中でも最上位のクリュ・ブルジョワ・エクセプショネルの格付けを返上。「格付けシャトーでもブルジョワシャトーでもなく、ソシアンド・マレである」とし、 格付けには分類されない立場を貫いています。
所有する畑は、非常に日当たりも良く、砂利も多いため水はけも良い素晴らしい土壌の卓越した畑で、1ha あたりの植樹植度の高さ(8000本)や徹底した手摘みと選果の技術が同業者からも高く評価されています。100%新樽使用など、醸造にも妥協のない徹底ぶりがうかがえます。仏国内での評価が高く、ほとんどが国内で消費されてしまうため日本での知名度は高くなく、知る人ぞ知る、通好みのワインとして愛されています。昔ながらの製法を守り、骨格のしっかりとした、非常にエレガントなワインを造り続けているシャトーです。