Château Soutard 1986

Château Soutard 1986

  • 原産地 リブルネ地区サンテミリオン村
  • 格付け AOC St.-Emilion Grand Cru Classé
  • 生産者  Château Soutard
  • 品種 メルロー60% カベルネフラン40%
  • コメント

サンテミリオンでは最も歴史のある伝統的なつくりのシャトーとされる”スータール” 。ほとんどのヴィンテージが20~25年以上持ちこたえ、暗くて非常に濃いルビー色をしており、強烈でタンニンの強い獰猛さがあって、若い内は飲む人を遠ざける程と言われています。リッチなスタイルで、果実味、タンニン共に非常に豊かな長期熟成型。

色合い  濃縮感のある深い色合い。縁はガーネットに美しい輝き。

香り   芳醇な黒系果実に、熟成した“ボルドー”の香り。ちょっとホコリっぽい熟成感。熟した果実の甘いニュアンス、黒いベリー系に甘草などのハーブの香り。ドライフルーツ、土、古い木、鉛筆の削りかすの香り、工場の鋼材の感じ。奥に黒胡椒やバニラ、インク、腐葉土、少し清涼感を感じさせるミントも。遠くにローズ香。非常に複雑・多岐です。

味わい  ヴォリューム感に富んだタンニンを備えた豊満な味わい。メルローのまろやかさとカベルネフランのしなやかさ、若いうちは強いタンニンで感じにくいのですが、1986は長期熟成により濃密な気品のある味わいとなって表れてきます。タンニンもこなれて軽さすら感じます。思いのほかまろやか艶やか色気がタップリ。ブルゴーニュのように妖艶。

  • 1986のChâteau Soutard

スータールのワインは常に深く濃いルビー色の色調で、強固なタンニンと目の詰まりきった果実のボリュームが豊富で早飲みには適さないものの、20年以上の熟成をもって全ての要素が綺麗に溶け合い、丸みを帯びた官能的な味わいへ変化していきます。

メルローを主体にカベルネ・フランをブレンドし、新樽熟成による複雑味のおびたアロマ、豊富な果実味の中にもバランスの取れた酸や、シルキーなタンニンが感じられます。86年はボルドーの偉大なヴィンテージの一つ、そのポテンシャルをダイレクトに感じられる1本です。ベリー系果実の華やかな風味やスウェード生地のような滑らかな舌触りが感じられ、メルローらしいきめの細かいタンニンが特徴です。

  • ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」PP86

「スータールはいまだにサンテミリオンのアペラシオンで最も長命なワインの1つである。当主がわざとあり余るほどのエキス分や口の中がカラカラになるほどのタンニンを詰め込んで、20年は持ちこたえることが確実なワインにしていることは間違いない。この年のワインも非常に内向的で、出し渋りをする。タンニンのレベルは途方もないが、リッチな、エキス分の多い、凝縮感のある果実味も感じられる。予想される飲み頃:〜2018年。」

  • シャトー・スータール / Chateau Soutard

ボルドー・サンテミリオン地区で1762年より同一の一族によって所有されていたボルドーの歴史の中でも非常に長く、珍しい歴史をもつシャトー(現在は保険会社の所有)。優良なヴィンテージは、最低20年は待ってから飲むべきと言われる同シャトーのワインは、クラシカルな長熟タイプで、清澄やフィルターによる濾過を一切行わず、30%程の新樽熟成を経て非常に遅い時期にボトリングされます。サンテミリオン地区の北部に位置する非常に高い位置にある葡萄畑は石灰質土壌、粘土質土壌、砂質土壌とバリエーションに富んでおり、それぞれの畑の葡萄を混ぜ合わせることで、味わいに深みと複雑さを与えています。リリース当初のスータールのワインは常に深く濃いルビー色の色調で、強固なタンニンと目の詰まりきった果実のボリュームが豊富で早飲みには適さないものの、20年以上の熟成をもって全ての要素が綺麗に溶け合い、丸みを帯びた官能的な味わいへ変化していきます。

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