Château Guiraud 2005

Château Guiraud 2005

  • 生産地 ソーテルヌ地区ソーテルヌ村
  • 格付 1855ソーテルヌ第1級格付け
  • 生産者 Château Guiraud
  • 品種 Sauvignon Blanc 50%/Sémillon 50%
  • コメント

色合い 輝く黄金色です。脚もゆっくりなだらかに下っていきます。

香り  マンダリンやタンジェリンのようなオレンジ系のアロマ、野獣めいた香り、ついでカラメルの香りを押し流すように蜜につけた桃。杉の葉ではなく皮の香りもして、強く甘く堂々としたニュアンスです。サフランやエキゾチックなフレーバー、オレンジの皮のようなビターなニュアンス、アフターに甘いスパイス。
30分後、柔らかで丸い香りとなり、樽香や杉の皮の香りはおさまりました。10日後、香りは清楚に。藤の花の香りが押し寄せる感じです。初日の野獣のような印象からすっかりいい女となりました。

味わい  蜜、とろけるような液体、きれいな甘みにうまく絡んでいる酸味。圧倒的に複雑な味わいです。他のソーテルヌとはちょっとスケールが違う感じがします。 なんとも美しく瑞々しい味わい。そして長い長い余韻があるのです。

  • Château Guiraud2005の評価

2005年ヴィンテージはシャトーを代表する傑作となりました。レモンタルト、焼きりんご、ヴァニラ、トロピカルフルーツ、蜂蜜などの風味が重層的に口中に広がり、長い余韻を堪能出来る美酒です。ワインスペクテーターで大絶賛され、2008年末に発表されたワインスペクテーター誌の【2008年TOP100】では堂々の4位にランクイン。これはフランスワインでは2位のシャトー・ローザン・セグラ2005に次ぐ順位で、2005年のソーテルヌではシャトー・ディケムと同点の最高得点を獲得したのです。パーカーポイント95点です。

「2005年のGuiraudは2004年のそれに比べてわずかではありますが、持っている香りが低いと言えます。しかし、乾いた蜂蜜やマーマレード、そして液体に空気を含ませると僅かばかりですが、石油系のニュアンスがあるなど大変複雑な香りで構成されています。
味わいは、最初に粘着性を感じ、次にぱりぱりしていると言えるようなはっきりとした酸味があり、蜜蝋とアーモンドの味わいが最後まで調和して長く続きます。
試飲時(2013年4月)から言うと、少なくともあと2-3年は寝かせていたほうが良いワインです。2016年から2030年が飲み頃と言えるでしょう。」(Wine Advocate)

●Château Guiraud
1766年にギロー家が取得して以来品質の向上が始まり、1855年の格付では見事1級に輝きました。その後オーナーの交代は何度かありましたが、ギローが劇的に変わるタイミングとなったのは1983年、グザヴィエ・プランティー氏が支配人に就任した時です。氏の指導の下、大改革が行われた『シャトー・ギロー』は厳しい選果を行い熟した果実のみを収穫することで、めざましい発展を遂げてきました。酸化防止剤(SO2)の使用も最小限に抑え補糖も禁止するなど、自然に近い造りを心がけ最高品質のソーテルヌ・ワインを産しています。ロバート・パーカー氏も『グザヴィエ・プランティーのおかげで、今このシャトーは絶頂期にある』と評価しています。2006年にプジョー・シトロエンのロベール・プジョー氏、ドメーヌ・ド・シュヴァリエのオリヴィエ・ベルナール氏、カノン・ラ・ギャフリエールのステファン・フォン・ナイペルグ氏、ギロー支配人のグザヴィエ・プランティー氏による共同所有となりました。

●100%オーガニック、格付1級で初の有機認証を獲得したシャトー。
近年、ワインスペクテーターやジェイムス・サックリンなど、世界的なワイン評価誌でも高く評価されているシャトー・ギロー。その秘密の一端を担うのが、有機栽培です。

ギローは、1855年にメドックとソーテルヌで1級に格付されたシャトーの中で初の有機認証を取得したシャトーとして知られています。25年にも及ぶ環境保全のための栽培の結果、行き着いた結論です。

有機認証を与えられるまでには、とても長い時間がかかります。というのも、認証を与えられるためにはただ有機栽培を実践するだけではなく、それを数年実践し続ける必要があるからです。ギローでは1996年から有機栽培を始め、2007年に全ての畑で有機栽培を実践。それから、いわゆる「転換中」という認証機関の審査段階に入り、2011年に晴れて正式認証されました(2011年が有機認証としての初ヴィンテージ)。

●この変化はたった5日間で

ソーテルヌの独特の風味を生みだすのはボトリティス・シネリア菌(貴腐菌)ですが、貴腐がつくのは完熟したぶどう。5日間くらいで一気に変化が見られるそうです。

■貴腐葡萄
■ソーテルヌ地区概要

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