Archive for the ‘vins du Monde’ Category

菊鹿 シャルドネ樽熟成(2014)

火曜日, 1月 9th, 2018

菊鹿 シャルドネ樽熟成(2014)

  • 原産地 熊本県山鹿市菊鹿町
  • 格付け 日本ワイン
  • 生産者 熊本ワイン(株)
  • 品種 シャルドネ100%
  • コメント

今回の菊鹿シャルドネ2014は、2013よりシャープな印象があり、熊本シャルドネの果実をたっぷり感じていただけるワインです。まず最初にグレープフルーツ、レモンの香りが感じられ、口の中ではやさしい樽の香り、ほのかにバニラのアロマも広がります。

白身魚のバターソース、海鮮を使った前菜などと相性が良いワインです。冷たいお料理にはよく冷やした状態で、温かいお料理には軽く冷やした状態で、お楽しみいただけます。(造り手サイトより)

色合い 輝きのある黄金色

香り  華やかな白い花を思わせるような青みのある繊細な香り。白桃や蜂蜜、バニラ、オレンジの香りに甘く控えめな樽香が芳しく、開いてくるとアーモンドの様な甘い香り。

味わい 果実味と酸味が豊か、上品で繊細な味わい。バランスよく、ミネラリーでシャブリ・プルミエと思ってしまうほどの完成度。全体的に丸く柔らかでバランスよく程よくドライ。時間経過による味の変化までは感じられません。すっきりした酸味が後味をよくするが、温度が高くなると樽感が際立ちボリュームが高くなります。

◆口に含むとパイナップルに、コンフィチュールなどのトロピカルなニュアンス。 バニラやビスケットの余韻も。ブラインドでムルソーとも間違えるというのも納得。

  • 菊鹿 シャルドネ樽熟成2014

このキュヴェは熊本県山鹿市菊鹿町の契約農家のシャルドネを100%使用。良質な葡萄を優しく絞り、細かな温度管理のもとステンレス・タンクで発酵させた後、さらに約1年樽熟成させたことでほんのりと香ばしい黄金色の一本に。2014年は日照量にも恵まれ、品質の高い葡萄が収穫されました。香りにはりんごや白桃、そしてハーブのニュアンス、ミネラル感があります。

() 年によっては前年1年間樽熟成を行ったワインをブレンドすることにより、爽やかな果実感とともにしっかりとした味わいのある辛口ワインとなっています。

  • 熊本ワイン(株) 地産地消をテーマに、愛情のこもったワイン造り 熊本ワインの設立は1999年。当時、山形県の高畠ワイナリー等の系列企業として九州でのワイナリー造りを計画していたところ、熊本県の山鹿市(旧菊鹿地区)のタバコ畑の転作事業との計画が一致し設立に至りました。以来、熊本県産の葡萄にこだわり当初4ヶ所だった契約農家も、現在では14ヶ所まで増え、生産者と共に試行錯誤し葡萄に愛情を込めたワイン造りを行われています。

すべてがゼロからのスタートだった熊本ワイン。葡萄栽培も今までタバコを栽培していた農家にとっては初めての経験でした。台風が通り、雨の多い九州地方での栽培は水との戦い。一つ一つレインカット(雨よけ)はもちろん、畝(うね)を高くして水の通り道にはビニールシートを引き、水はけがなるべく良くなるようにと、雨の多い地域ならではの工夫が見られます。収穫時期も日中気温が高くなる事から、特別な畑に関しては深夜0時から収穫するナイト・ハーベストを取り入れ、葡萄の糖度と酸度をなるべく良い状態で収穫し、まだ涼しい朝のうちから醸造し果実味を最大限に活かしたワインを醸造。

こうした多くの努力や地元農家の協力や試行錯誤が実り、創業間もない2004年の国産ワインコンクールにて金賞を受賞。それを皮切りに国内のワインコンクールにおいて多くの受賞歴を誇っています。特にこのナイト・ハーベストで収穫されたシャルドネは評価が高く、ワイナリーでもリリース直後に完売するなど、これから間違いなく九州を代表するワイナリーになっていく注目の蔵元です。

THE PASS NV

火曜日, 1月 9th, 2018

THE PASS NV

  • 原産地 ニュー・ジーランド南島マールボロ地区
  • 格付け
  • 生産者  ヴァヴァサワー・ファミリー
  • 品種   ソーヴィニヨン・ブラン100%
  • コメント

色合い 透明感のある薄い黄緑色。軽めの小さな泡が立ち昇ります。

香り グレープフルーツやハーブなどの草原のようなさわやかさが感じられます。更に時間が経過すると、パッションフルーツなどのトロピカル・フルーツ、白桃、ブラック・カランツ等が出て、シトラスも広がります。

味わい  いきいきとした透明感のある酸があり、ペティヤン(軽い泡)がそれを助けます。きりっとした余韻で終わります。

マールボロ地区のワイラウ峡谷とアワテレ峡谷のソーヴィニヨン・ブラン種を集めてスパークリング・ソーヴィニヨン・ブランを醸造します。ワイラウの葡萄がアロマティックな果実味をもたらし、アワテレからミネラル感を加える要素となっています。葡萄はゆっくり圧搾されて果汁は選定された酵母を加え醗酵させます。低温での醗酵を保つためにステンレス・タンクによる温度コントロールを行い、果実味の含まれた畑の風合いが感じられる環磁歪に仕上げます。9か月澱引きせずに寝かせることで風味豊かでクリーミーな骨格と優しい泡とのバランスを保っています。

  • ヴァヴァサワー・ファミリー

ヴァヴァサワー家の歴史は古く、ノルマン民族のイギリス征服にまで遡ります。 その後ニュー・ジーランドに移住し、1890年にアワテレ・ヴァレーに居を構えました。 ワイナリー創設者ピーター・ヴァヴァサワーは、アワテレ・ヴァレーをニュー・ジーランドワインの新開地としていち早く目をつけ、 1985年にアワテレ・ヴァレーで最初の葡萄樹を植樹し、現在に受け継がれています。ファーストヴィンテージは、1989年。その後、ワインは次々と高い評価を獲得し、ヴァヴァサワーは、アワテレ・ヴァレーを、優れたワイン産地として公式に地図に掲載されるまでにした立役者ともいえます。

ザ・パスはそのヴァヴァサワーがマールボロー地区で手掛ける、別ブランドです。

ソーヴィニヨン・ブラン100%が醸し出す爽快感、柔らかいハーブ香がしっかり泡に溶け込んでいます。地域の環境を配慮しサステイナブルを実践しています。

  • マールボロ地区とヴァヴァサワー・ファミリー

マールボロ地区のマールボロという産地は 平坦な谷合い、河川、でこぼこした丘と山々が広がり区画された多様な地形の地域です。ニュー・ジーランドで最も大きなワイン産地です。また、マールボロはニュー・ジーランドで最も日照量が多く乾燥した地域です。年間に2400時間もの日照を受ける地域です。温暖な日中と夜になると気温が下がり1日の平均積算温度は180℃といったマールボロのワインが煌びやかな果実風味、細い酸と華やかさを増すといった過程を確実なものにします。葡萄はマールボロに位置する自社畑と契約農家の畑、アワテレ・ヴァレーワイラウ・ヴァレーという2つの突出した地域から構成されます。ヴァヴァサワーが管理する全ての畑は、ニュー・ジーランド・葡萄生産者協会公認となっています。

また、マールボロではいち早く「カーボン・ゼロ」循環炭素を増やさない取り組みとしてCO2の削減、太陽光発電による電力の削減や、畑から生み出される廃棄物の再利用、ボトル、カートンに至る製品の再生利用など積極的に取り組んでいます。

アワテレ・ヴァレー この地域は地元の川から付けられた産地名であり2か所の地域で最も冷涼な産地です。石交じりの粘土からなる堆積土壌が葡萄にとって理想的な排水効果をもたらしています。

ワイラウ・ヴァレー アワテレの北に位置する産地で西からクラウディベイ湾のある海洋に山々から注ぐワイラウ川から名づけられました。ヴァヴァサワーのワイン全てで、正確な地域性と品種の個性の両者を備えている葡萄から作ることを心掛けています。

Riesling 2010/KUSUDA

月曜日, 1月 8th, 2018

Riesling 2010/KUSUDA/New Zealand Martinborough

濃厚なワインばかり頂いていると、サラダやスモーク・サーモンなどに合うワインがない、とセラーから選ばれたニュー・ジーランドのリースリング。豪州やニュー・ジーランドは割合良いリースリングにぶつかることが多いのです。ニュー・ジーランドでは、リースリングから遅摘み方式で作られる極甘口ワインも忘れてはいけません。今回はすっきりタイプのリースリングです。

非常に酸味が洗練されているリースリングです。これだけの酸味があるにもかかわらず、とげとげしくないのは、同様に十分な糖分が裏でバックアップしているということでしょう。バランスが良い白です。

【KUSUDA WINES】
クスダワインズは、ニュージーランドの首都ウエリントンから車で2時間程の、北島を代表するワイン産地「マーティンボロ」にあります。オーナーであり、ニュージーランド唯一の日本人ワインメーカーである楠田浩之氏の、ワインへの情熱と愛情が造りだす素晴らしいワインの世界は、同じ日本人に生まれてきたことが誇らしく思える味わいです。
「日本の土から生まれたものでなくとも、日本人が世界をあっと言わせるようなワインを造れたら!」そんな思いを秘め、ピノ・ノワールの栽培適地として評価が高いマーティンボロに家族と共に渡った楠田浩之さんのファーストリリースができたのは2002でした。ファーストリリースワインが届く直前、 楠田氏からいただいたメールにこんな言葉がありました。  「ストーリーを押し付けるつもりは毛頭ありませんが、一人のワイン好きが9年かかって造る側に回った、という部分も合わせて楽しんで頂けたら尚良いかな」と…
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楠田さんがワインを学んだドイツのガイゼンハイムは、一流の醸造家を輩出している名門です。そしてドイツのワインといえば、酸味と果実味、ミネラルのバランスの良い、キリッとした白ワインを、多くの方が想像されることでしょう。まさに、そのガイゼンハイム仕込みの醸造技術と、楠田さんの醸造センスから、初めてとは思えない完成度の高いリースリングが生まれました。ほんの少し、心地よい残糖があります。 食事に良く合う、キリッとした風味とやさしい果実味が印象的です。クスダ・ワインズ初の白ワインです。